養護教諭(保健室の先生)になるには

「養護教諭免許状」を取得

いわゆる「保健室の先生」の正式名称は「養護教諭」です。

養護教諭も「教諭」ですから、国語や数学などの教科指導を行なう先生と同じく養護教諭の「免許状」を有していなければなりません。

教員免許状には、「専修免許状」(大学院を修了)、「一種免許状」(大学を卒業)、「二種免許状」(短期大学を卒業)の三種類があり、それぞれ修得する科目内容や科目数が異なります。

なお、有する免許状の種類によって、職務上の差はありません。

養護教諭免許状を取得するためのルートは大きく2つあります。

・大学、短大の教育学部や看護学部などで養護教諭育成課程を修了する。
・大学、短大の看護学部、看護専門学校で所定の科目を4科目8単位履修し、かつ保健師の免許を取得する。

通学課程で、「養護教諭一種免許状」が取得できる大学は公私合わせて105校。また、「養護教諭二種免許状」は17校の私立短期大学で、「養護教諭専修免許状」は公私合わせて50校の大学院で取ることができます。

・養護教諭の免許資格を取得することのできる大学
文部科学省「平成23年現在の指定教員養成機関」

看護師や保健師の資格取得を経て

看護師の資格を取って医療機関で働いた後に、養護教諭に転職する人もいます。このような場合は、文部科学大臣の指定する「指定教員養成機関」にて決められた単位を修得し、卒業することで養護教諭一種の免許状が取得できます。

2011(平成23)年4月1日現在、この養成機関に該当するのは6校の大学と1校の専修学校。修業年限は1年です。

また、保健師の資格を取得して行政機関などに勤務した後に、養護教諭を目指すケースもあります。
・保健師から養護教諭になるには

「日本国憲法」、「体育」、「外国語コミュニケーション」、「情報機器の操作」という4科目それぞれ2単位ずつを、文部科学大臣指定の指定教員養成機関(横浜高等教育専門学校のみ)に半年以上在籍して修得することで「養護教諭二種免許状」が授与されます。

さらに「一種免許状」を取得を目指す場合は、前述の指定教員養成機関に半年以上在籍して、養護に関する科目や教職に関する科目を修得しなければなりません。

<看護師・保健師の資格所得後に、養護教諭の免許状が取得できる指定養成機関>
■養護教諭一種免許状
・北海道教育大学 養護教諭特別別科
・山形大学 養護教諭特別別科
・新潟大学 養護教諭特別別科
・金沢大学 養護教諭特別別科
・岡山大学 養護教諭特別別科
・熊本大学 養護教諭特別別科
・富山県立総合衛生学院 保健学科

■養護教諭二種免許状
・横浜高等教育専門学校 養護科

採用試験に合格

他の教員と同じように、免許を持っているだけでは養護教諭として働くことはできません。養護教諭の免許を取得した後、学校の教員採用試験に合格することによって、養護教諭として働くことができます。

公立学校の保健室で正規採用として勤務するためには、各都道府県の教育委員会が行なう教員採用試験に合格しなければならないのです。もちろん、私立学校で働く際も採用試験があります。

公立学校の採用倍率は約10倍。教員採用数が多い都市部の倍率が低く、地方の倍率が高いという傾向にあります。
養護教諭採用試験

しかし、産休・育休の代替講師として募集する自治体・年度もありますので、臨時採用で養護教諭の職を経験することもできます。

養護教諭の今後の見通し

不登校や心の悩みを抱えた生徒が増えており、養護教諭の役割がますます重要になってきています。学校カウンセラーや保健師、医師などと協力し、子どものケアをしていくことが今まで以上に求められています。

養護教諭の役割は学校の保健を管理することですが、それだけではなく、生徒の相談に応じる役割もあるのです。そのため、包容力があり、親しみが持てる人柄であることが養護教諭に求められます。