服薬支援での薬剤師の役割

服薬支援とは

高齢の患者さんでは、いくつかの病気を抱えていることも多く、飲む薬の種類や数が多かったり、飲むタイミングや方法が複雑になることが問題になる場合も少なくありません。

また認知機能の低下により、自分で薬を管理することが難しいこともあります。

最近では社会の高齢化とともに、薬の飲み忘れや飲み残しが多くみられるようになり、問題となっています。

しかし、薬剤規定通りに服薬する「服薬コンプライアンス」を守らなければ、きちんとした治療効果が発揮されません。

こうした患者さんに対し、飲み忘れや飲み間違いを防ぐための服薬支援も、薬剤師の重要な役割です。

最近では、薬局などの外来だけでなく、在宅療養など患者さんの自宅での服薬支援も行われています。

服薬コンプライアンス低下の理由

服薬コンプライアンスの低下には、さまざまな理由があります。

患者さん自身に関係するものには、「どれが何の薬か分からなくなった」などの服用方法に対する誤解や服用忘れ、服用に対する不安、副作用の心配、薬の有効性への疑問などがあげられます。

また錠剤やカプセルが飲み込みづらい、錠剤が取り出しにくいなどの身体的理由や、薬代が高いという経済的理由によるものもあります。

薬そのものによる理由としては、有害作用や処方内容の複雑さ、薬の飲みづらさ、使用上の注意に対するストレスなどがあります。

薬剤師に求められる対応

こうした服薬コンプライアンスの低下には、薬剤師による指導や援助によりほとんどのケースで改善します。

薬剤師による指導や援助には、薬の正しい飲み方や使い方の説明、飲み忘れた場合の対処法や服用の重要性の説明など基本的なことから、患者さんやその家族の同意を得て残薬を整理するという一歩踏み込んだ対応もあります。

また医師と連絡を取り、薬の一包化や変更・削除、剤形や服用時点の変更も、必要に応じて実施します。

さらに、患者さんの服用能力にあわせ、投薬カレンダーや嚥下補助ゼリーなどを紹介したり、患者さんの家族に指導を行うこともあります。