和菓子職人の見習い、弟子入り

弟子入りと就職の違い

近年、和菓子職人を目指す人の多くは高校卒業後に製菓学校へ進学して技術を学び、卒業してから和菓子店の就職試験に臨んでいます。

営業や事務職の人と同じように、就職活動をして就職先を見つけるというパターンです。

一方、弟子入りは通常の就職とは異なり、自分が目標とする一流和菓子職人やその人が所属する和菓子店に直談判をして、弟子入りを認めてもらうというものです。

昔は丁稚奉公のように、給料なしで奉公をする代わりに技術を教えてもらうというケースが多かったものの、現代では弟子にも給料が支払われるのが常識です。

とはいえ一般的に、通常の募集で入社した人に比べると、弟子入りした人の方が収入は少ない傾向にあります。

弟子入りするメリット

製菓学校では生徒の幅広いニーズに応えるため、さまざまなカリキュラムや技術を広く浅く学びます。

つまり、菓子作りについて幅広い知識は得られるものの、和菓子専門の技術までは習得できないというのが現状です。

ましてや、伝統を守りつつも店ごとのオリジナリティが必要な和菓子業界では、その店ならではのやり方、技術を学ぶことが重要になります。

「この師匠につきたい」「この店のこの商品を作りたい」という明確な希望がある人の場合は、製菓学校に進学するよりも弟子入りした方が、一流和菓子職人への近道だといえるかもしれません。

見習い期間の仕事内容

弟子でも、通常の就職で入社した新人でも、すぐに手取り足取り和菓子作りを教えてもらえるわけではないのが職人の世界です。

掃除や洗い物、配達などの和菓子作りとは遠い雑用から入り、数ヶ月~数年間勤めると餡炊きなどの下準備をやらせてもらえるように。

さらに数ヶ月~数年後にやっと和菓子作りにかかわることができるのが一般的です。

見習い期間は店によってさまざまですが、雑用や下準備作業の重労働、憧れの和菓子作りという仕事になかなか手が届かないというジレンマから、この期間中にほとんどの人が離職してしまいます。

過酷な見習いに耐え抜いたほんの一握りの人だけが、和菓子職人として活躍できるようになるのです。