バレーボール選手の現状と将来性

バレーボール選手の現状

1993年に日本初のプロサッカーリーグ「Jリーグ」が発足すると、バレーボール界も1994年にプロ化に向けて動き出したことがあります。

しかし、バブル崩壊による日本経済の悪化と企業チームの慎重論によって、2年後にはプロ化計画を中止せざるを得ませんでした。

2003年に将来のプロ化を視野に入れたVリーグ(日本バレーボールリーグ機構)が発足し、現在のVリーグには企業チームとクラブチームの両方が参加しています。

もともと日本のバレーボールは、高度経済成長期に大企業に支えられて強くなってきました。

全日本チームはオリンピックでメダルを獲得し、1960年代〜1970年代の日本において、バレーボールはサッカーよりもメジャーなスポーツでした。

1980年代から世界的にバレーボールが普及したこともあって、国際大会における全日本チームの成績が低迷し、国内のバレーボール人気は衰えました。

その後もプロ化の話は持ち上がっていますが、チームを抱える企業は慎重な姿勢を見せてきました。

チームを保有する企業にとって、プロ化は大きな負担とリスクを伴うからです。

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バレーボール選手の今後の動向

現在、Vリーグでは再びプロ化に向けた本格的な動きが起きています。

2018-2019年シーズンからプロ化を見据えてVリーグが再編され、JリーグのようにV1リーグからV3リーグまでの3部リーグ制となりました。

サッカーの「Jリーグクラブライセンス制度」やバスケットボールの「Bリーグクラブライセンス」を参考としたライセンス制度も導入して準備を進めています。

実際、現在のVリーグには「クラブチーム」という新たな形態のチームが増えており、実質的にプロ契約を結んでプレーしている選手も多いです。

代表的なクラブチームとしては新日鐵堺からチームを受け継いだ男子の「堺ブレイザーズ」と、東芝からチームを受け継いだ女子の「岡山シーガルズ」があります。

ともに協賛企業やサポーターの会費によって支えられた地域密着型のスポーツクラブです。

選手たちはクラブとプロ契約を結んでおり、バレーボールに専念できる環境があります。

クラブチームでは常にサポーターやファンに感謝し、熱心にファンサービスを行うことがクラブの存続にも直接関わってきます。

もともと企業の業績には浮き沈みがあり、現在活動している企業チームもいつまでVリーグに関われるのかわかりません。

これからは大企業一社に頼るのではなく、地元の協賛企業とサポーターによって支えられるクラブチームが増えることが予想されます。

クラブチームを中心にVリーグを活性化させていくことが、日本のバレーボール復活のカギといわれています。

バレーボール選手の将来性

日本国内でのバレーボール人気は現在、サッカーや野球、バスケットボールなどの競技に押されている状況です。

しかし、世界的に見ればバレーボールは非常に高い人気を誇っています。

日本バレーボール協会によれば、バレーボールの競技人口は男女合わせて世界で約5億人にのぼります。

この数字は、バスケットボールの約4億5,000万人やサッカーの約2億6,000万人などを上回る世界一の競技人口です。

世界中で多くの人がプレーし、人気があることは、バレーボールの大きな将来性です。

現状、日本国内にはバレーボールのプロリーグは存在していませんが、個人として海外のプロリーグに挑戦する選手は出てきています。

たとえ国内のプロリーグが成功しなかったとしても、バレーボール選手の職場は世界中に存在しています。