ツアーコンダクターの現状と将来性

熟年層の需要が伸びているパッケージツアー

旅行業界は、景気の影響を大きく受ける産業です。長引く不況により、日本の旅行業界全体で競争が激しくなっており、ツアーコンダクターをとりまく状況も決して安泰とはいえません。

若年層のお客さまの場合、交通(航空券や新幹線)とホテルだけがセットになり、現地では自由に行動する「フリープラン」を利用するケースが圧倒的に多く、ツアーコンダクターを必要とする団体旅行の需要のほとんどは、熟年層に支えられています。

また、海外ツアーにおいては、現地でガイドの資格を有する「ツアーガイド」が観光案内をするケースが多いため、往復の引率のみを行うツアーコンダクターの需要には限界があるのも事実です。

現在、ツアーコンダクターの主な勤務先となる旅行会社では、各社ともコスト削減を目的として、自社で正社員のツアーコンダクターを雇わずに、専門の派遣会社を通してフリーランスのツアーコンダクターに仕事を依頼するケースが増えています。

こういった事情から、ツアーコンダクターは正社員としての安定した身分を確保することが難しく、厳しい生活を強いられている人が増えているのも実情です。

ツアーコンダクターの将来性

ただし、これから高齢化社会が進んでいくにともなって、パッケージツアーの需要は今後さらに伸びることが期待できます。そうなれば、ツアーコンダクターの仕事は今以上に増えていき、活躍の機会も増えていくはずです。

最近では、未経験者を積極的に受け入れるツアーコンダクター専門の派遣会社も出てきています。専門学校などで観光に関する勉強をしていなくても、会社の研修を受けて実務経験を積んで資格を取得すれば、一人前のツアーコンダクターとして働くことができます。

これからツアーコンダクターとしてキャリアを積むことを目指す人にとっては、チャンスが広がっているともいえるでしょう。

今のところ、旅行会社では生き残りをかけた人件費の削減の流れが続いているため、この先すぐに正社員の採用が増えることは考えにくいかもしれません。しかし、ツアーコンダクターは実力主義の仕事であるため、スキルアップしていけば昇給や昇進も望めます。

たとえば特定の地域に関して精通していたり、高い語学力を持っていたりする人は、より高く評価されていくでしょう。