哲学者のつらいこと・大変なこと・苦労

哲学者のつらいこと・大変なこと

なること自体が難しい

哲学の分野では、哲学を一生の職業としての研究者を志望する人が非常に多くいます。

近年では大学院生の定員が増えたため、かなりの割合の学生が大学院に進むようになり、研究者としての第一歩を踏み出すことが容易になってきました。

しかし、増加した志望者に対してそのポスト数は極めて少なく、修士課程に入学した人のうち、最終的に研究者となって大学や研究所に就職できるのはほんのわずかであるというのが現状です。

つまり、需要に対して供給が超過剰状態になっているのです・

その結果、修了までに方向転換して企業などに就職する人も増えてきています。

真理を求めるゆえの孤独

哲学は、当たり前だと思われていたことに疑問を持ち、思考し、新たな世界観を獲得することを目的としています。

そのため、他者とは異なる独特の観点で物事を捉える哲学者は同時に孤独と常に戦うことになります。

哲学者は時として周囲からの理解を得づらく、孤立してしまうことも珍しくありません。

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哲学者の悩み

目に見える結果が出ない

研究者全般に言えることですが、自身の研究が思うように進まず、苦悩する時期は避けられないでしょう。

日頃の研究の成果として、苦労して書き上げた論文が酷評されることも珍しくありません。

また、哲学はほかの学問に比べわかりやすく目に見える結果が出るわけではないため、他者になかなか受け入れられないという苦労もあります。

哲学は、明確な成果が見えたり論文として評価されたりするまでに何年もかかる場合も少なくなく、この間モチベーションをいかに保ち続けるかは重要なポイントです。

長い目で見て努力を続けていかなくてはならないことも、この仕事の大変な部分だといえるでしょう。

こうした時に感じる閉塞感は、哲学者を含むすべての研究者に共通する悩みであるといえます。

研究に充てる時間の確保

哲学者の中でも研究1本で生計を立てられる人はほんの一握りです。

ほとんどの人が大学教授や教員を始め、他職業をしながら研究を続けることになります。

ここで最も彼らの頭を悩ませるのが時間の確保です。

多くの哲学者が休日を使って研究を行っています。

哲学者にとってそれは至福の時間でもあるため、苦労と思わないようですが、とくに家族を持つ人にとっては時間を確保するのが難しいのが現状です。

哲学者を辞める理由で多いものは?

哲学者をやめるという人はほとんどいません。

たとえ哲学で生計を立てられなくても、哲学が人生の一部になっている人が多いためで、何らかの仕事をしながらでも哲学に触れていたいという人が大半です。

大学などの教育機関で働いている場合は、基本的な待遇もよく、給与も平均よりはかなり高いため、離職率は高くありません。

一方、博士課程を終えて助教になり、講師、准教授を経て教授になるまでの道のりは長いため、教授の役職につく前に辞めてしまう大学教員も少なからずいます。