鉄鋼メーカーの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

暮らしに不可欠な鉄を作り出す

鉄鋼メーカーは、素材の一つである「鉄」を作り出し、世の中に供給する企業のことをいいます。

地球上に存在するさまざまな天然資源のなかでも、鉄は固くて強く、さらに自在に加工しやすいことから、自動車、鉄道、船舶などの輸送機をはじめ、ビルやマンションなどの建築、産業機械、家具・家電、さらにはジュースの缶など、身の回りのありとあらゆるものに利用されています。

鉄は高度成長期には「産業の米」と呼ばれてきたほど重要視されていた資源でしたが、現代においても、私たちの生活は、もはや鉄なしには成り立たないといっても過言ではありません。

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鉄鋼会社の種類

鉄は、金属やガラス、プラスチックといったあらゆる素材の中で、最もリサイクル性に優れた素材となっています。

そのリサイクル率は40パーセントを超えるとされており、世界で製造される鉄の半分近くは、自動車や機械のスクラップ、空き缶などが原料となっています。

現在の鉄鋼の作り方は、大きく分けて「高炉法」と「電炉法」の2つの方法があります。

鉄鋼メーカーについても、鉄鉱石そのものから鉄を製造するための「高炉」を持つメーカーと、おもに鉄のスクラップを溶解する「電気炉」を持つメーカーの2通りの会社に分けることができます。

なお、高炉法で鉄鋼を製造するには非常に大掛かりな設備が必要になるため、高炉を持つメーカーはそう多くはなく、国内では大手メーカー4社(新日鐵住金、神戸製鋼所、日新製鋼、JFEスチール)がシェアのほとんどを占めているとされます。

このほか、高度な鉄合金を生産する「特殊鋼メーカー」という鉄鋼メーカーも存在します。

あらゆる産業と密に結びついている

鉄鋼メーカーの仕事は、基本的に企業間で取引が行われるBtoBのビジネスが中心となります。

官公庁、建設、鉄道、自動車、資源会社、商社、エネルギー、IT、家電メーカーなど、「鉄」を必要とする業界はたくさんあります。

それらの各企業と取引をし、質の高い鉄を提供して利益を出していくことが鉄鋼メーカーの基本的な役割です。

そこでは営業、研究開発、企画、原料購買、製造技術、生産管理といった、さまざまな職種の社員たちが活躍しています。

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鉄鋼メーカー社員に特有の職種

製鉄所

鉄鋼メーカーは製鉄所を有していますが、そこではおもに、製鉄所内の生産設備のオペレーション業務を行う「オペレーター職」と、設備のメンテナンスや設備改善を行う「保全技術職」に分けられます。

オペレーター職

オペレーター職は、高炉・転炉・圧延機といった製鉄所内の鉄鋼生産設備やその周辺設備の運転・監視業務を行う仕事です。

また、生産計画の立案や進捗管理、製鉄所内のエネルギー管理、環境管理などを行う仕事も担当します。

保全技術職

保全技術職は、高炉・転炉・圧延設備といった生産設備やその周辺設備の保守・管理を行います。

設備の安定稼働のためには不可欠な仕事であり、機械系と電気系の2種類に分けられます。

研究所や本社

製鉄所以外にも、本社や研究所などでは多くの社員たちが活躍しています。

研究職

鉄鋼業界はグローバルで見ても競争が激化しています。

鉄鋼素材の研究や最先端技術の研究開発などを行い、技術力を高めながら競争力強化に取り組むことは、大手鉄鋼メーカーにとっても不可欠なことです。

生産管理・設備企画

生産技術」「品質管理」「設備技術」などの各職種も、鉄を生み出していく鉄鋼メーカーでは欠かせません。

生産スケジュールの作成や進行管理、在庫管理、資材の発注、納期対応などをはじめ、生産された製品の品質チェックなども担当します。

営業職

どの業界のメーカーでも営業として活躍する人たちがいますが、鉄鋼メーカーでも「営業職」は、自社と顧客をつなぐ役目を担う存在として不可欠です。

鉄鋼業界では基本的にBtoBの法人営業となり、各業界のメーカーや建設会社、商社、官公庁などに対して、相手のニーズをヒアリングしながら、自社製品を営業、提案します。

グローバルビジネスを手がける鉄鋼メーカーでは、海外顧客を専門的に担当する営業職社員もいます。