鉄鋼メーカー社員の種類

高炉メーカーと電炉メーカー

国内に鉄鋼業を営む企業はたくさんありますが、それらは大きく「高炉メーカー」と「電炉メーカー」の2種類に分けることができます。

それぞれについて詳しく見てみましょう。

高炉メーカー

「高炉」という炉を使って鉄鉱石から鉄を生み出す企業のことをいいます。

高炉は大型のものは高さ100メートルを超えるなど非常に大掛かりなものとなることから、この設備を持つ企業はそう多くありません。

電炉メーカー

鉄スクラップから「電炉」を使って鉄を生み出す企業のことをいいます。棒鋼、平鋼、形鋼、鋼板等を製造しています。

国内に、60社程度の電炉メーカーがあるとされています。

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高炉メーカーがシェアを握る

現在では、国内粗鋼(そこう:最終製品に加工される前の鉄のこと)生産量の8割以上を高炉メーカー上位4社(新日鉄住金、JFEスチール、神戸製鋼所、日新製鋼)で占めており、日本国内では寡占化が進んでいる状況です。

なお、新日鉄住金は2017年3月をめどに日新製鋼を子会社化すると発表しています。

これにより、高炉メーカーは新日鉄住金、JFEスチール、神戸製鋼所の3社に集約されることになる見通しです。

その他の鉄鋼メーカー

高炉メーカーと電炉メーカー以外に、「特殊鋼メーカー」に分類される鉄鋼メーカーもあります。

特殊鋼メーカーとは、鉄スクラップを原料として、高度な合金設計がなされた工具鋼などの鋼種を電気炉で生産する鉄鋼メーカーのことを意味します。電炉メーカーの一種と考えてよいでしょう。

「特殊鋼」は普通鋼に対して用いられる言葉であり、ニッケルやクロムといった特殊な元素を添加したり成分を調整することによって、硬度、強度、粘り強さ、耐摩耗性、耐熱性、耐食性などの特性が増します。

大部分は自動車向けとなっていますが、産業機械や建設にも利用されています。