水泳選手の活躍の場、就職先

トップ選手に高校生や大学生が多い

2012年ロンドン五輪で、競泳の日本代表は、男性14名、女性15名の計29名でした。

そのうち、高校生と大学生、大学院生が半分以上の17名。社会人が、男性6名、女性6名で合わせて12名でした。

水泳選手は、かつて、中学生や高校生がオリンピックでメダルを獲得した例もあります。

他のスポーツと比べると、第一線で活躍する高校生や大学生が多く、競技年齢のピークが低い傾向にあります。

20代後半のトップ選手も増えつつある

ただし、最近はロンドン五輪当時29歳だった北島康介選手や、27歳だった寺川綾選手のように、20代後半まで第一線で活躍する人も増えつつあります。

といっても、高校や大学を卒業して水泳競技を続けられるのは、第一線の成績をキープしている選手に限られています。

大学卒業後も第一線で活躍する選手は、ミズノやセントラスポーツ、コナミなどスポーツ用品メーカーに就職していたり、スイミングスクールを経営するスポーツクラブのスタッフになっている人が多いです。

就職支援体制

世界をめざすトップ選手を対象に、日本オリンピック委員会による「アスナビ」という就職支援も行われています。

大学卒業後も競技活動に専念したい選手と、トップ選手への支援を考える企業を結びつけるプロジェクトです。

水泳選手では、アスナビを利用して、ロンドン五輪にリレー選手として出場した上田春佳選手がキッコーマンに就職しました。

また、2014年には、リオデジャネイロ五輪をめざすシンクロナイズドスイミングの丸茂圭衣選手が三菱電機に就職しました。

社員選手は競技生活に専念

スポーツ関連企業はもちろん、一般企業でも、日本水泳連盟の強化選手に指定されている選手は、社員でありながら競技活動に集中できます。

出社はほとんどせず、練習拠点であるスイミングクラブや母校に通ったり、合宿や大会に参加しています。

現役引退後は、その企業を辞める選手もいますし、そのまま働き続ける人もいます。

就職支援の「アスナビ」を活用してキッコーマンに就職した上田選手は、ロンドン五輪後に現役引退しましたが、そのままキッコーマンで働いています。

プロは北島選手だけ

北島康介選手は、コカ・コーラとスポンサーと契約を結ぶことで、プロの水泳選手として活動しています。

しかし、日本の水泳界で、多額のスポンサー契約を結び、プロの水泳選手として活動したのは、これまで北島選手だけです。

その北島選手も、コカ・コーラとスポンサー契約を結んだのは、2004年アテネ五輪の100m、200m平泳ぎで金メダルを獲得した翌年の4月。

アテネ五輪で発した「チョー気持ちいい」という言葉が、新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれた後のことでした。

スポンサーと契約を結び、プロの水泳選手になるには、金メダルを獲得したうえで、国民的人気者にならないと、なかなか難しい状況です。