スタイリストの役割

作品のテーマや世界観を表現する

スタイリストは、主にテレビ番組や映画、雑誌、広告などに出演するタレントやモデルの衣装や小物を提案し、スタイリング(着こなし)を演出する仕事です。

これらの作品は、必ずテーマや目的の下に制作されます。たとえばテレビドラマや映画なら、原作者や監督が視聴者に伝えたい想いや世界があります。

また、商品や企業などの宣伝のために作られる広告の場合、アピールしたいものの特徴を消費者にわかりやすく伝えなければなりません。

スタイリストはそういった作品に出演するタレントやモデルに対し、最もその人の魅力が引き出せる衣装を選んだり、作品の目的やイメージに合うファッションを提案しながら、カメラマンや編集者などと一緒に作品を作りあげていきます。

多くの現場では、メイクやヘアスタイルはメイクアップアーティスト(ヘアメイク)が担当しますが、中にはスタイリストが兼務することもあります。

いずれにせよ、スタイリストはヘアメイクも含めた全体のバランスを見て、コーディネートがきちんと決まっているかをチェックします。

日本におけるスタイリストの立場とは

スタイリストの語源はフランス語「styliste(スティリスト)」に由来し、これは日本の「デザイナー」を指す言葉となっています。

つまり、何もないゼロのところから創造する、非常にクリエイティブな意味を持っている仕事です。

しかし、海外に比べると日本におけるスタイリストの歴史は浅く、実際「スタイリスト」といっても、その担う役割は人によって少々異なっているようです。

前述したように、タレントやモデルのスタイル全体を決定する役割を任される人もいれば、常に重い荷物を持ち歩いて、衣装の貸し出しと返却をひたすら繰り返すような肉体労働を必死でこなすだけで終わる人もいます。

衣装を用意したり、現場を忙しく走り回るのは、スタイリストにとって必須の仕事です。とくにアシスタントなど下積み期間は、肉体労働に耐えることも大切です。

ただし、力がないと判断されてしまえば、いつまで経っても雑用的な仕事ばかり任されることになるでしょう。

本来の意味でのスタイリストのように、自分の知識や感性でファッションを提案する役割を担えるようになるには、相応の時間と努力、またセンスを磨くことが必要なのです。

仕事体験談