葬儀屋とお寺の関係

喪家に菩提寺がある場合

基本的に、喪家に菩提寺(先祖代々のお寺)があるときは、遺族とお寺の打ち合わせに葬儀屋が介入することはありません。葬儀屋がいろいろと口をはさむことを快く思わないお寺もあります。

このような場合、葬儀を依頼するときは、遺族から菩提寺のお坊さんに直接連絡をとってもらいます。遺族とお坊さんの間で葬儀の日程を決めて、戒名をお願いし、お布施も遺族からお坊さんに渡してもらいます。

ただ、お坊さんに支払う戒名やお布施の金額について、葬儀屋は遺族の方から尋ねられることがあります。

しかし、たとえ一般的なお布施額を知っていても、葬儀屋から金額をお伝えすることはありません。遺族から直接お寺の方に尋ねてもらうようにします。

たいていの場合は、お寺側からお布施の金額を提示されます。

また、実際の葬儀については、葬儀屋がお寺の指示に従って準備します。寺院以外の場所で葬式を行う場合には、宗派の教えに沿った祭壇を作り、必要なものを揃えていきます。

遺族をサポートしながら、葬儀を円滑に進めることが重要となります。

喪家にお寺を紹介する場合

喪家に菩提寺がない場合は、葬儀屋が付き合いのあるお寺を遺族に紹介します。このケースでは、葬儀屋の方から、戒名料と読経料を合わせたお布施の金額を遺族にお伝えします。

ただ、お布施は葬儀屋が預かるのではなく、遺族から直接お坊さんに渡してもらいます。葬儀屋のなかには、お寺の方から紹介料をもらっているところもあるようですが、はっきりとしたことは公表されていません。

最近では、お寺の紹介料や手数料を一切とらない、と明示している葬儀屋もあります。

葬儀屋が喪家にお寺を紹介するケースは、決して珍しいことではありません。

核家族化が進んだ現代では、お寺と付き合いのない家が多くなっています。そのため、大手の葬儀社でも小規模な葬儀屋でも、同じように遺族にお寺の紹介を行っています。

ただ、まれに悪質なケースもあるようです。お寺を紹介すると遺族に伝えながら、実際には葬儀屋の社員がお坊さんの格好をして読経した、というトラブルも報告されています。

このようなケースは少ないはずですが、葬儀社に就職するときは、会社の業務内容や評判などを確認しておくと安心です。