派遣の手話通訳士

手話通訳士のほとんどが派遣で収入を得ている

手話通訳士は、現状、残念ながら常勤で働くことがほとんどできないと考えていいでしょう。

耳の不自由な方でも、安心して生活ができるように、公的施設などを中心に手話通訳士を常勤させようという流れがあることは確かです。

しかし、すべての公的施設や民間の商業施設などに手話通訳士が勤務するような時代が来るまでには、まだまだ時間がかかりそうなのです。

現在、手話通訳士の資格を所持している人は全国に3,000人ほどいますが、そのほとんどが別に本業を持っており、手話通訳士としては、非常勤として派遣されて勤務するという形態をとっています。

中には、ボランティアとして報酬を得ずに活動する手話通訳士も少なくありません。

各自治体の手話通訳者として登録を受ける

都道府県が認定した民間機関(全国手話研修センター)が実施する「手話通訳者全国統一試験」に合格した後、都道府県の独自審査を通過することで「都道府県認定の手話通訳者」として登録されます。

多くの手話通訳士がこの登録を受けており、各自治体が受けた依頼先に派遣されて手話通訳業務にあたっています。

都道府県の手話通訳者認定制度には法的根拠は無く、省令による都道府県独自の制度を持つ場合もありますが、多くの場合が二次試験まで設け、各人の適性を測ります。

聴覚障害や福祉全般、手話の基礎知識などが問われる筆記試験、手話映像の読み取り試験を通過した後、録音音声による課題の同時通訳試験、面接試験を二次試験として課すのが一般的です。

試験の突破には最低でも3年程度の手話通訳経験が必要であるといわれています。手話サークル等に所属し、経験を積むことが必要であるといえるでしょう。

民間の派遣会社にダブルで登録することも

福祉を専門とする民間の人材派遣会社に手話通訳士として登録をする方法もあります。こうしたところに登録をすることでも手話通訳士として派遣されて仕事をすることが可能です。

派遣の手話通訳士の業務は依頼者の必要に応じて発生するため、まとまった収入が得づらいのが正直なところです。

そのため、各自治体の手話通訳者として登録しながら、こうした民間の人材派遣会社に登録し、より多くの業務を請け負うことを目指す手話通訳士も少なくないのです。