兼業、副業としての手話通訳士

本業にするのは難しい職業

各自治体で働く手話通訳者の給料は、大体一件の依頼につき5,000円前後です。

多くの依頼を受ける人であっても、せいぜい月7〜8万円程度にしかならないため、手話通訳者のほとんどが他に本業を持っています。

また、たとえ手話通訳士の資格を取得している場合でも、賃金に差が出ることはほとんどないため、生活に十分な収入を手話通訳士として得ている人はほとんどいないと考えていいでしょう。

業務の一環として手話通訳を行う

手話通訳士の本業は多岐にわたっていますが、社会福祉法人や社会福祉協議会、障害者団体の職員、養護学校の教職員などである場合が多いです。

これらの職業に従事している人は業務の特性上、耳の不自由な方と日常的に接しています。つまり、日常的に手話技術が要求されているということができます。

副業として手話通訳士を行っているというよりは、本業の業務内で手話通訳士としての技術を運用している、と考えた方がいいかもしれません。

本業にできるのはほんの一握り

手話通訳の仕事が副業的要素が強いことは前述の通りですが、中にはごく少数ではありますが、副業を持たずに活躍している人もいます。

たとえば、手話通訳の技術を習得できる教育機関で講師を務めている人、テレビ番組の手話通訳を務めている人などが挙げられます。

しかし、このような職業に就くためには、相応の実力が要求されるため、誰もができることではないことを理解しておきましょう。

ボランティアとして活躍する人も

中には、本業で収入を得ながら、ボランティアに近い形で手話通訳をしている人も多数います。

もともと手話通訳士を目指す人は福祉全般に興味関心の強い、ボランティア精神が旺盛な人が多いといえます。そのため、報酬を目的とせず、無償で手話通訳業務に携わる人も多いのです。

また、各自治体が手話通訳に充てることのできる予算がそれほど多くないのもボランティアに頼らざるをえない一つの要因であるといえるでしょう。