小説家はストックを持っておくこと

ストックが必要な訳

みなさんは自分の作品をいくつ手元に持っていますか?おそらくプロを目指す方であれば、さまざまな文学賞に応募するかと思います。年3つほどの文学賞に応募するのであれば、最低3つは持っているはずです。しかし、それでは足りません。

少し気のはやい話になりますが、文学賞の最終予選まで残ったときの話をします。ここで言う文学賞とは書籍化を前提としている賞で、受賞すればプロの小説家としてデビューするという約束されている賞です。

もし最終選考に残ったのであれば、まず間違いなく主催者側から直接電話が来ます。

電話の内容
1.最終予選に残ったこと
2.いつごろに結果がでるか
3.小説のストックはいくつ持っているか

この3つは、まず必ず聞かれます。そして、もちろん重要なのは3ですね。なぜ小説のストックの数を訊かれるのかはいくつか理由があります。

まず、受賞して書籍化となった場合、枚数が少なく一冊の本にならないときはストックの中から本にしても良さそうな作品を担当が選び、受賞作品とくっつけて一冊の本にします。

もちろんそのまま本にするのではなく、担当編集者からその作品に関しても修正や追加場面、原稿用紙を何十枚にしてくれなどと要望があります。しかし、新たに書くよりかはずっと時間と手間が省けます。

2作目はすぐに出版される

そしてもう一つは、プロデビューしたあとのことを考えてです。小説家が売れるか売れないかは2作目で決まると言われています。

つまり、文学賞に受賞した作品(1作目)というのは数々の予選を通過し、プロ小説家の選考委員のおめがねに叶っただけあって、クオリティー自体は高いはずです。

しかし、2作目でどんと質が下がってしまうと本は当然売れません。また、ストックを持っていないと新たに書き始めて完成し、編集が入り書籍化されるまでに下手すると1年以上時間がかかってしまいます。それでは文学賞を受賞した話題性もなくなってしまい、ただの無名作家になりさがってしまいます。

つまり、出版社側としては2作目は前作と同じかそれ以上のクオリティーを保ちつつ、早く出したいという思いが強いのです。

以上のことからアマチュアの方でもストックを日ごろから溜めておく必要は大いにあると言えます。短編小説でも問題はありません。いくつかの短編を合わせて一冊の本になる原稿用紙枚数をクリアすればいいのですから。