職業訓練指導員の需要、現状と将来性

職業訓練指導員の現状と需要

職業訓練指導員は自分の持つ専門知識と技術を求職者や学卒者に教えるのが仕事です。

担当する業界の最新技術や動向、ニーズなどを把握し訓練に反映するのはもちろん、収集した情報を生かして就職・キャリアアップ相談も行っています。

職業訓練指導員の多くが働く公共職業能力開発施設は各都道府県が設置できるため、地域ニーズに沿った科目が用意されています。

訓練施設では需要の多い技術や知識を学べるため、受講を希望する人はあとを絶たないといえます。

当然ながら職業訓練指導員も一定の需要が見込め、専門科目に関する職業が世の中からなくならない限り、指導員としての仕事は続けられます。

公共職業能力開発施設で働く場合は地方公務員、または独立行政法人などの職員になるため安定した働き方ができるのも魅力です。

職業、金銭面、雇用など、あらゆる面で安定している職業として今後も職業訓練指導員を目指す人は多いかもしれません。

ちなみに職業訓練指導員の平均年齢は43.6歳と公表されています。

2019年に公表されている上場企業の従業員平均年齢は41.4歳ですので、大企業並みの働きやすさや安定感があるといえます。

参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「 職業訓練指導員」

参考:東京商工リサーチ 2019年3月期決算上場企業1,841社「従業員平均年齢 調査」

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職業訓練指導員の将来性

職業訓練指導員は雇用のセーフティーネットとしての役割をになうため、時代に応じて求められる職業です。

その上で将来的に求められるのは、ニーズに応じた技術や知識の吸収です。

職業訓練指導員には経済構造・社会環境の変化、技術の進歩に対応した訓練が求められているからです。

訓練を受けた受講生が就職後に活躍できるよう、訓練内容の見直しと改善、カリキュラムの再構築を絶えず行うことで質の高い指導を行う責任があります。

自分のためではなく、人のため、地域のためという考えを持って仕事に取り組む必要があるでしょう。

景気がよい時期は雇用も安定するため、職業訓練指導員の需要も落ち着きをみせます。

社会全体で考えれば景気が安定しているほうが喜ばしいですが、職業訓練指導員にとっては閑散期です。

そうした時期にこそ新しい知識や技術の習得に努める人もいるでしょう。

顕著なのはIT分野です。

あらゆる物事のIT化が進む中、さらに発展を続ける分野といえますし、それらに対応できる指導員はますます必要とされます。

IT分野だけでなく、各分野において情報アンテナはつねに張り巡らせ、業界の動向に気を配る必要があります。

情報収集を継続的におこない、職業訓練に反映できる人材は、今後も求められるでしょう。

職業訓練指導員の今後の活躍の場

公共職業能力開発施設で働くのがメインでしたが、昨今は大学やNPO法人といった民間教育訓練機関に職業訓練を委託するケースもあります。

迅速かつ効果的に訓練を行うことを目的にしているほか、公共職業能力開発施設ではカバーしきれない多様な職種に適応できるメリットがあります。

民間教育訓練機関では、情報、福祉・医療、営業サービス・事務などの分野を提供しているため、保有している資格が生かせるチャンスは少ないかもしれません。

しかし、雇用を支えることにちがいはなく、就職相談にアドバイスした経験は必ず生かされます。