司書の需要、就職・採用募集状況

図書館司書は必要な職

公立図書館でも学校図書館でも、司書や司書補がいないと困ります。なぜなら、図書の貸出・返却、新着本の配架準備、レファレンスサービスなどを行なわない図書館はないからです。

それらの図書業務に携わるのが司書ですから、図書館がある限り、司書や司書補の需要はあるといえます。

ただし、「専任かどうか」といわれれば話は変わります。2010(平成22)年の全国の図書館(私立も含む)の統計を見てみましょう。この年、3,196もの図書館が稼動しているのですが、専任で働いている司書・司書補は6,188人。

それ以外(兼任、非常勤、臨時、委託・派遣という雇用形態)の司書・司書補は72,675人にものぼります。

非常勤や嘱託職員の増加

まず、行政改革により公務員を適正な人数まで減らそうという動きがあり、公立図書館の正規採用司書も積極的に増やすことが難しくなった、という社会背景があります。

そして、世の中のニーズとして保育所や高齢者介護施設などを増やすために予算を執行することが歓迎される向きもあります。

そうなると図書館には予算が回らなくなってしまうため、図書館が新たに建設され、司書の雇用が増えることは稀なのです。

さらに、図書館にもIT化の波が押し寄せ、コンピュータなどの機器を扱うことさえできれば、図書業務が遂行できる場面も増えてきました。こうして、近年では公立図書館でも図書業務を民間企業に委託するようになりつつあるのです。

もちろん、司書や司書補の資格を持っている人が有利ですが、資格の有無を問われることなく非常勤や嘱託という雇用形態で図書館運営を支える人が多くなりました。

募集・採用状況

2012年、司書の求人を調べてみました。公立図書館に勤務する司書(地方公務員)の募集は、埼玉県飯能市や岡山市など全国で36件ありました。

募集定員は50人以上(「若干名」と記されているものもあるため)。県立・公立大学や公立学校の図書館での募集は5件、6人以上(「若干名」含む)。この他、企業の有する図書館や私立学校・私大の図書館でも募集がありました。

また、私大の図書業務を委託されている企業や、正社員として採用した司書を公立図書館に派遣する会社での募集(東京都足立区のみ)も行なわれています。

一説によれば、年間で司書の資格を取得する人は1万人とも言われるほど、多少なりとも司書を将来の職業候補と考えて勉強している人が大勢います。それに比較して司書の募集は非常に少なく、採用状況は極めて厳しいと言わざるを得ません。

仕事体験談