司書講習で司書資格を取るには? 受講資格や受け方も紹介

司書講習の受講資格

司書講習というのは、毎年7月〜9月にかけて全国9大学程度で実施される集中講習のことです。

受講には条件があり「大学に2年以上在学(短大卒業者含む)し、62単位以上を修得しているか又は高等専門学校を卒業していること」あるいは「2年以上司書補(国立国会図書館又は大学若しくは高等専門学校の附属図書館の職員で司書補に相当するものも含む)として勤務した経験があるもの」に受講資格が与えられます。

司書講習では図書館に関する専門科目について幅広く勉強し、修了時には司書の資格取得をすることができます。

ちなみに合格・不合格を判定するような筆記試験や面接などの試験はありません。

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司書講習の内容

司書講習ではどのような勉強をするのでしょうか。

カリキュラムを見ると「図書館概論」や「図書館情報技術論」といった難しそうな科目名が並んでいるので、「私に分かるかな」と不安になる人もいるでしょう。

しかし、その内容は意外と身近なものも多いので心配する必要はありません。

「図書館サービス」

たとえば、「図書館サービス」についてはどうでしょうか。

つまり、本の貸出・返却やレファレンスサービスに関する内容です。

図書館の基本的かつ重要な役割は、利用者と本(資料)を結ぶこと。

ただ、どんなに素晴らしい書籍を揃えて開放しても、利用者は充分に本を活用することはできません。

そこで図書館では、司書が各種サービスを展開しているのです。

「図書館サービス概論」という授業では、子どもから高齢者、障害を抱える人、外国人など、さまざまな利用者にどのような図書館サービスを提供することが必要なのかを考えます。

利用者側の視点だけでなく、図書館を運営する立場で図書館サービスを見直せる興味深い科目です。

「情報サービス」

また、知りたい情報を迅速かつ的確に教えてもらえる「レファレンスサービス」は、本当にありがたいものです。

司書という仕事に憧れを抱くきっかけが、このレファレンスだったという人は、少なくないでしょう。

レファレンスについて学べるのが「情報サービス論」や「情報サービス演習」です。

利用者が求めている事柄は、百科事典で探す方がいいのか、オンラインデータベース(パソコンを使って新聞や官報、雑誌記事などの情報をまとめたデータベースにアクセスする)で検索する方がいいのか、というようにいろいろな調査方法を知ったり、実際に演習したりします。

「図書館概論」

私たちにとって図書館は身近なものですが、司書という職業に関心を持っている人でも意外と図書館については知らないものです。

たとえば、どういった施設を「図書館」と呼ぶのか、どのような歴史を経て、現在のような図書館が整備されたのか、司書の役割とは何なのかといった、図書館に関する概要を学ぶのが「図書館概論」です。

司書講習の最も基本的な科目ともいえる講義で、図書館や司書について俯瞰的に知ることができます。