神職・神主の給料、年収

神社の収入源は大半が祈祷料

全体的な傾向として、神職の収入はあまり高くありません。日本全国にある神社の90%にあたるおよそ8万社は伊勢神宮を本宗とする宗教法人神社本庁に所属しています。

しかし神社本庁はこのすべての神社の経営母体ではありません。それぞれの神社が独立採算で運営されています。

神社の収入源で最も大きな割合を占めるのが結婚式を始め、七五三やお宮参りなどで得られる祈祷料です。またお守りやお札等の物販による収益も重要な収入源になります。

有名で規模の大きな神社は参拝者も多く、観光地としても多くの集客数が見込めるため、神社としての収入は大きくなります。

しかし、このような神社はごく一部です。ほとんどの神社は中小規模であり、地域住民が主な参拝客になるため、集客数もあまり伸びず、比例して収益も低いのが現状です。

神職の月収は上限がある

神職の給料は一般企業に勤める会社員同様、勤続年数や役職によって異なります。特筆すべき点は神社の収益が神職の収入に必ずしも反映されるわけではないということです。

前述のように神社の規模や地域によって神社としての収益には差があります。しかし、どんなに収益のある神社であっても神職の給料の上限は月額60万円までという規定があります。

これは神社本庁が定めたものであるため、ほとんどの神社がこの規定に則って給料を定めているのです。

ただし、この上限金額60万円を得ている神職は全国的に見ても圧倒的に少ないのが実際のところです。若年の神職の中には年収300万円に届かない人も少なくないという話もあります。

一概にはいえませんが、大半の神職はその階位に応じ、月収20〜40万円前後の収入になると考えておきましょう。

供物は神職に分配される

神社には金銭以外にも多くの供物が奉納されます。これは一定期間神前に供えられた後、祈祷料の一部として神職に分配されることになるため、賃金とは別の現物収入になるのです。

奉納品には米や野菜、酒などの生活必需品が多いため、生活の助けになります。

氏子や崇敬者の支援ありき

神社は公共施設としての役割が強い一方で、公務員のような身分保障は一切ありません。神社は宗教法人であり、経営は独立採算です。

極端な話ですが、祈祷料などの収入が途絶えれば、神社の経営は維持することができません。実際、地方の山間部などでは経営が立ち行かず、他の神社に管理を任せて事実上廃業してしまった神社も多数あります。

こういったことにならないように神社には強力なサポーターが存在します。それが氏子(うじこ)や崇敬者(すうけいしゃ)と呼ばれる支援者です。

氏子や崇敬者はそれぞれの神社に鎮座する神に自身の安寧を願うと同時に寄付という形で神社を支えます。この支援なくして神社の運営は成り立たないといっても過言ではありません。

神職は氏子や崇敬者を始め、参拝者も含めた一般の人々の願いを代弁し神との架け橋になることで収入を得ているのです。