神父・牧師の現状と将来性

キリスト教信者率、わずか1%弱

日本にキリスト教が伝来してから450年以上経過しましたが、日本のキリスト教信者数は100万人余りで人口に占める割合はわずか1%弱。

約10年前のデータと比較すると、信者数は微減、対人口比はほぼ同じで、宣教が進んでいないことがわかります。

また、ある宗教団体に関する調査によると、宗教団体についての評価は仏教、神道が「わからない」の回答がそれぞれ2割未満、3割未満であったのに対し、キリスト教は3割を超えていました。

さらに宗教団体に対するイメージを尋ねたところ「特別にない」が、仏教2割、神道3割でしたが、キリスト教は5割近くにもなりました。

キリスト教は、日本人にとってまだよく知られていない存在。身近な宗教ではないのです。

少子高齢社会の厳しい風

宣教が進まない背景には、キリシタン禁制以降、キリスト教へのネガティブなイメージが植えつけられてきたことなどもあるといいます。

しかも、日本社会の少子高齢化が進む今、キリスト教では、信者が増えにくく、信者数に占める高齢者の比率が高まりつつあります。

このままの状態が続けば、キリスト教の教派であるカトリック教会も、プロテスタント教会も存続が難しいほどに信者数が減少する事態が考えられます。

新たな宣教で道を開く

厳しい状況にあるキリスト教。しかし、日本の現状に目を向けると状況を好転させる可能性が見えてきます。

現在の日本では、人間関係の不安定さや明るい未来の描きにくさなどから、多くの人が漠然とした不安を抱えています。

こうした不安を取り除く宗教への潜在需要は、大きいと推測できます。

キリスト教は、その2000年の歴史や約22億人もの信者を集めている事実から、潜在需要に答えるだけの力を持った宗教といえます。

カトリック教会やプロテスタント教会が、キリスト教へのネガティブなイメージなど宣教の妨げとなるものを打ち破り、キリストの教えを伝えられれば、多くの人に心の安定を与えられるでしょう。

これは、新たな信者の育成につながるはずです。

今、教会に問われているのは、「どうやって宣教のハードルを越えて、キリストの教えを伝えていくか」ということ。

新しい宣教のあり方を確立できれば、多くの新たな仲間と出会える可能性も高まります。

新しい時代は若い神父・牧師の手の中に

これらの難題への積極的な取り組みは、とくに若い神父や牧師に求められるでしょう。

若手ならではの行動力や発想力、各種ITツールやSNSなどを用いたネットワーク作りの知識や経験があれば、新しい宣教の突破口は見つけやすくなるからです。

今、神父・牧師の道は、一層困難な道になっているのかもしれません。

しかしこういう状況だからこそ、この道を行けば、新しいキリスト教の時代を自分たちで作っていく楽しさややりがいも感じられるはずです。