神父になるための学校、費用、期間

カトリック教会の神父(司祭)には、教区司祭と修道司祭の2種類があります。

教区とは教会をエリア別にまとめた地区割りのことです。教区司祭は、教区のいずれかに所属して、教会を拠点に活動、一方、修道司祭は修道会の一員となって司牧や宣教を行います。

教区司祭になるには

まず、教区司祭になるには、神学校「日本カトリック神学院」への入学が必要です。

同神学院は、全国のカトリック教会、修道院などをまとめる宗教法人カトリック中央協議会の傘下にあります。

同神学院の受験要件は、

1.一生涯、司祭として自らを差し出す決意
2.所属教区の司教の推薦
3.洗礼を受けてから3年以上経ち、堅信を受けている22歳以上の独身男子(原則40歳まで)
4.最終学歴は高校卒業以上

などです。

神学院は6年制です。学ぶために必要な費用は、神学生の所属教区がサポートします。

神学院では、共同生活をしながら哲学、神学、典礼(ミサなどの儀礼)実習などを学び、原則的に最終年に当たる6年目に、聖職位を授ける儀式「叙階」を受けて「助祭(じょさい)」になります。(※助祭とは、司祭の次に位置する聖職者の位)。

卒業時には再び叙階を受け、司祭(神父)に任命されます。

修道司祭になるには

さて、次に修道司祭について見てみましょう。

修道司祭に至るまでの全体的な流れは、概ね教区司祭の場合と同じです。共同生活を基本に神学校で学び、助祭を経て、修道司祭の叙階を受けます。

しかし、年数はもう少し長くなります。個人差はありますが、高校・大学卒業生、もしくは社会人が神学校に入学してから修道司祭になるまで、6年〜10年ぐらいかかります。

また、神学校に関しては、修道会自ら運営する神学校で学ぶ場合もあれば、修道会が認めた第三者が営むカトリック系神学校や大学の神学部で指導を受ける場合もあります。

修道司祭になるまでの費用については、基本的に修道会の支援がありますが、具体的な支援内容は個々の修道会によって異なります。

なお、中には、中学・高校生対象の神学校を設け、より早くから、修道司祭の道を目指せる環境を整えている修道会があります。

自らに問い続ける覚悟

カトリック教会では、司祭の叙階までに、6年〜10年もの時間をかけます。

これだけ時間をかける理由の一つに、司祭志願者に、自らの覚悟の程をじっくり見極めさせる狙いがあります。

志願者は、「召命(しょうめい)」(神に呼ばれて、聖職者の道に導かれること)を感じて司祭を目指すといいます。

叙階までの数年間、神学校や修道院などで学ぶ中で、本当のところ、自分は神から何を求められているのか、求めに応じて人生を神に捧げられるのかを問い続けます。

晴れて司祭になってからも、問いかけは続くでしょう。したがって、神学校の受験では、生涯問い続ける覚悟ができているかがもっともチェックされることになります。

逆に、しっかりした覚悟があれば、学歴や経歴に関係なく神父に至る扉が大きく開かれることになります。