神父・牧師の階級

カトリック教会は階級あり

神父が所属するカトリック教会には、階級がありますが、牧師が属するプロテスタント教会にはありません。

カトリック教会は、ただ一つの教派で、教会で最高の統治権を持つ「教皇」を頂上に据えたピラミッド状の組織にまとまっています。

組織の大まかな階級を紹介すると、「教皇」の次に、教皇の最高顧問役である「枢機卿(すうききょう)」、さらにその下に複数地域、特定地域の教会を管理する「大司教」、各地域の教会を管理する「司教」、最後に教会の長である「司祭(神父)」が続きます。

一般企業になぞらえるなら、カトリック教会は世界にネットワークを持つ巨大企業グループ。神父はグループの支店長で、直属の上司である司教の指導に従います。

神父は司教により神父に任命(「叙階」(じょかい))され、ミサ(礼拝集会)をはじめ、洗礼、いやし、結婚などの宗教儀式(「秘跡」)を行う権限を与えられます。

上記の階級に属する者は、儀式によって清められた特別な存在”聖職者”と位置づけられ、生涯独身を通します。

現在、世界最大の宗教はキリスト教で、その半数に当たる約11億人がカトリック教徒といわれます。

11億人という膨大な信者数は、カトリック教会の一つにまとまった組織の力や人生を教会に捧げた聖職者の情熱を感じさせます。

プロテスタント教会は階級なし

一方、通常、プロテスタント教会には、階級は存在しません。

一般に、プロテスタントでは、信者も、信者のリーダーである牧師も、皆等しく神につながるものと考え、信者と牧師を区別していないためです。

したがって、牧師は礼拝を行ったり、洗礼をさずけたりしますが、聖職者ではなく、教職者ととらえられています。牧師は聖職者ではないので、結婚も許されています。

プロテスタントはカトリックとは異なり、多数の教派の集まりです。

教派によっては、教派内の地域のまとめ役が、牧師を任命する儀式(「按手礼(あんしゅれい)」)を行ったり、プロテスタントの宗教儀式(「聖礼典」)を行う資格を持っている教職者を牧師、持たない教職者を伝道師と呼び別けたりしています。

しかし、それぞれの間に上下関係はないということです。

プロテスタント教会は、階級のないフラットな組織で、多くの牧師は信者と同じ家庭を持つ父親、もしくは母親です。

これらの特徴があるためか、信者からは「プロテスタントは牧師と信者の間が近い。教会が家庭的で親しみやすい」という声が聞かれるようです。