社会保険労務士の報酬基準とは

過去に存在していたもの

かつて、社会保険労務士の報酬、つまり社会保険労務士が仕事をすることによって得られる対価には、一定の「報酬基準」というものが存在していました。

この報酬基準は、「こういう依頼内容に対応するといくらかかります」ということを示したものであり、以前は全国社会保険労務士会連合会が定める報酬基準をもとに各都道府県の社会保険労務士会が報酬の基準額を決定。そして、その内容が各労務士会の会則にも記載されていました。

しかし、社会保険労務士法の一部が改正されたことによって、それ以降は社会保険労務士の報酬基準は完全に廃止されており、その報酬については自由化されています。

このような流れから、現在、当時の報酬基準について語るときは「旧報酬基準」といわれることもあるようです。

現在の報酬も旧報酬基準がベースになっている場合が多い

とはいえ、実際には現在の社会保険労務士の報酬も、当時の報酬基準がベースに設定されている場合が多いようです。

社会保険労務士のおもな活躍の場となる社会保険労務士事務所では、たいてい「報酬規程」というものをあらかじめホームページなどで明示しており、依頼内容ごとの報酬額がクライアントに見えるようにしています。

たとえば、「就業規則の作成:15万円から」「給与計算業務:従業員数に応じて1万5千円から」「健康保険組合への編入手続き:8万円」といった具合に、細かく規定しています。

しかし、報酬基準が存在しない今、各事務所が定める報酬規程は絶対というわけではありません。

現場では、社会保険労務士がクライアントと詳しく打ち合わせをしたうえで、報酬額を決定するというのが一般的になっています。

そのベースとして報酬規程が定められています。

報酬額は、依頼の内容ごとに、どの程度の作業時間や手間がかかるか、どれくらい複雑なものであるかといったことを踏まえて決められていきます。