社会福祉士と成年後見制度

成年後見人ってどんな制度?

認知症や知的障害、精神障害などを理由に、不動産や預貯金などの財産の管理、遺産分与、生活を営む上で必要となる公的なサービスや施設入所に関する契約を正しくおこなうことが難しい人に対して、財産の保護をおこなうのが「成年後見人」です。

認知症をはじめ、自己判断力が欠如した状態の場合、悪徳商法にひっかかり、相手にいわれるまま契約を結んでしまうことや、振り込め詐欺などの犯罪に巻き込まれる危険性が極めて高くなります。

そういった被害を未然に防ぐために、本人や裁判所が指名をした成年後見人が、本人に代わって財産管理、各種手続きを代行するのが主な役割となっています。

後見人と社会福祉士

成年後見には「法定後見制度」と「任意後見制度」があります。

任意後見人は、本人自らが「自分が正しい判断ができなくなった時は、○○に後見人を任せる」と事前に指名した人物が後見人となります。

この後見人には、家族のほか、弁護士,司法書士,社会福祉士等の第三者を指名する場合もあります。

一方の法定後見は、家庭裁判所が最も適任と思われる家族または、家庭内の事情によっては弁護士、司法書士、社会福祉士等の第三者を成年後見人に選任されます。

このように、社会福祉士が後見人になる場合、本人からの選任と、裁判所からの選任の2通りのルートがあります。

社会福祉士が成年後見人として活躍するためには?

後見人として人のためになりたいと考えた場合、実際にはどういった方法で後見人になれるのでしょうか。

法定後見制度での後見人になるには、家庭裁判所から「人格見識ともに適任」と選定される必要があります。

そのためには、まず日本社会福祉士会の正会員登録をおこない、成年後見人養成研修を受講後、権利擁護センター「ぱあとなあ」の成年後見人等候補者名簿の登録をおこなうことが必要となります。

これからの高齢化社会で注目される存在です

2012年の認知症高齢者の推計人数は305万人。実に65歳以上の人の10人に1人は認知症という時代です。

社会福祉士は弁護士や司法書士と違い、高齢者をはじめとする社会福祉支援のプロです。

そのため今後、高齢者の後見人として社会福祉の専門知識を活かした支援ができる社会福祉士に後見人の依頼が殺到することが考えられます。

これからの時代、弁護士や司法書士と同様に、個人事務所を構え後見人の業務を専門にあつかう独立型の社会福祉士が増加し、社会福祉士の地位が今後ますます高まることが予想されます。

仕事体験談