社会福祉士の「倫理綱領」とは

倫理綱領に書かれていること

社会福祉士として働こうとする人が必ず目にすることになるのが、社会福祉士の「倫理綱領(りんりこうりょう)」といわれる文章です。

倫理綱領とは、なかなか私たちの日常生活では馴染みのない言葉ですが、簡単にいえば「倫理観に対する決めごとを明文化したもの」になります。

さまざまな業種で倫理綱領が作られていますが、社会福祉士の倫理綱領の前文の冒頭は、以下のようになっています。

「われわれ社会福祉士は、すべての人が人間としての尊厳を有し、価値ある存在であり、平等であることを深く認識する。われわれは平和を擁護し、人権と社会正義の原理に則り、サービス利用者本位の質の高い福祉サービスの開発と提供に努めることによって、社会福祉の推進とサービス利用者の自己実現をめざす専門職であることを言明する。」

この倫理綱領は、1995年1月20日に日本社会福祉士会が倫理綱領として採択した「ソーシャルワーカーの倫理綱領」を改訂し、2005年6月3日の第10回通常総会にて採択したものとなっています。

価値と原則

倫理綱領では、前文に続いて「価値と原則」「倫理基準」が定められており、その「価値と原則」は、以下のような内容となっています。

人間の尊厳

1. 社会福祉士は、すべての人間を、出自、人種、性別、年齢、身体的精神的状況、宗教的文化的背景、社会的地位、経済状況等の違いにかかわらず、かけがえのない存在として尊重する。

社会正義

2. 差別、貧困、抑圧、排除、暴力、環境破壊などの無い、自由、平等、共生に基づく社会正義の実現を目指す。

貢献

3. 社会福祉士は、人間の尊厳の尊重と社会正義の実現に貢献する。

誠実

4. 社会福祉士は、本倫理綱領に対して常に誠実である。

専門的力量

5. 社会福祉士は、専門的力量を発揮し、その専門性を高める。

倫理綱領の重要性

社会福祉士の倫理綱領は、一見、わかりにくいと感じるかもしれませんが、じっくり読んでいけば、何のために社会福祉士が存在し、社会福祉士が何をしてはならないのか、何を目指していくのか、ということが見えてくるはずです。

そこで書かれているのは、社会福祉士が援助を行う際に指針とすべき重要な内容ばかりです。

「価値と原則」部分にも「社会福祉士は、本倫理綱領に対して常に誠実である。」という一文があるからこそ、社会福祉士として働こうとする人は、を理解するために、倫理綱領をよく読み込むことが求められます。

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