児童養護施設の社会福祉士(体験談)

執筆者:ぴろ 女性 29歳 経験年数:7年

児童養護施設の中での社会福祉士の仕事

児童福祉の中ではさまざまな理由で家族と一緒に生活できない子どもたちがいます。

家庭での養育が難しくなった子どもたちを施設に預けるのか、在宅での支援を継続するのかを親・家族と児童相談所、ときには警察、家庭裁判所が協議し決めます。

そして、施設での生活となった場合、そのような子どもたちは児童養護施設という施設で生活します。

子どもはとても寂しい、悲しい、時には憤りをも感じて入ってきます。

落ち込んだ気持ちの子どもたちを励まし、生活できる大人に自立できるように知識や愛情を注ぐことが必要です。

そして、社会福祉士は、子どもたちを見るだけではなく、実際に親・家族とも関わり、今後について相談、支援していきます。

虐待ケースの家庭の親は、その方々の育ってきた環境により、自分が子どものときに同じような育てられ方をした、または子どもの接し方がわからないという方が多いです。

社会福祉士はそのような家族の育ってきた環境を否定するのではなく、より安全で安心な養育方法を一緒に考え、支援をする役割を持っています。

児童養護施設の仕事で気づいたこと

自分が児童や家族と関わる仕事をしていて、子どものころのことを思い出すことも少なくありません。現代の子どもたちの生活の内容や環境の変化との違いに圧倒されることもあります。

同時に自分の育ってきた環境や両親に感謝の気持ちを持つことが多くなりました。

自分が当たり前だと思ってきた環境、生活が当たり前ではなく、ありがたい環境、生活だったのだと気付かせてもらえました。

親元を離れて一人暮らしをしてたら、実家という帰る家があり、待っていてくれる親や家族がいます。

「お盆や正月くらい帰ってきて元気な顔を見せなさい」とよく言っている、言われているのを聞きます。

しかし、児童養護施設で生活をしている子どもの中には、帰る家や待っていてくれる家族がいない子どももいます。

その点で、再び、当たり前だと思っていた環境、生活が当たり前ではなく、ありがたいことだったのだと気付かせてもらえます。

職員同士では、ルールがたくさんある厳しい家庭で育った職員や自由にさせてもらえる家庭で育った職員などさまざまであり、どちらが良くてどちらが悪いなどありません。

しかし、家族と離れて暮らす子どもたちの親代わりとなる職員は、何が良くて何がだめかを話し合い、一貫させることが大切です。

その時大切なのはお互いの育ってきた環境を否定しないことです。そのことにも気付かせてもらえました。

社会福祉士としてのポイント

社会福祉士は多職種との協力することが必須であるため、話し合いが大切となってきます。

困って福祉のサービスを受けたいと思っておられる方の話も聞き、たくさんの知識や気付きをもらえるありがたい職業です。

福祉の人って優しい人じゃないと・・・というイメージを持たれる方が多いかもしれません。

しかし、優しさというのも抽象的で、人それぞれ考え方が違います。

いつも笑顔でいる、話し方がゆっくりで聞きやすい、いつも側にいてくれる、相談すればすぐに返事をくれる、すぐに行動に移してくれる、時間をかけて色々調べて考えてくれるなどがあります。

これらはすべて優しい人というイメージを持つと思います。

しかし、これを全部兼ね添えるのは難しいです。

例を挙げると、無口だけどいつも側にいてくれる、なかなかすぐには動かないけど、自分を大切に思ってくれてるからこそ慎重に動いてくれる・・・などさまざまです。

大切なのは、他人でもその人のためを思って、より良くしたいと思う気持ちです。

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