スクールカウンセラーの現状と将来性

切望される雇用環境の改善

子どもたちの心のケアをするスクールカウンセラーを学校に配置・派遣するという取り組みは、文部科学省の後押しによって平成7年度に始まりました。

いじめや不登校、校内暴力などに悩む子どもや教師の心をケアすることで、学校をより良い場所へと変えていこうというのがスクールカウンセラー誕生の際の大きな目標です。

それから時の流れとともに少しずつその数は増えていき、平成18年度には全国で約1万校に配置・派遣されるほどになっています。

しかし、数が増えたからといって、スクールカウンセラーの働きやすい環境が整っているとはいえないのが現状です。

実はこの職業の人たちの多くが非常勤職員として働いているという実態があり、その雇用や待遇には多くの問題が残っています。

非常勤ということは週に何日かしか出勤しないということでもあり、福利厚生や収入には不安な点があります。

子どもたちとしても「今日相談したいのにカウンセラーが学校に来ていないから話ができない」「普段から接していない人なので相談しづらい」ということが起こり得るので、生徒にもっと寄り添える形の雇用形態を望む声もあります。

今後はこうした雇用面の環境が整うことで、スクールカウンセラーにとって今よりも働きやすい職場となることが期待されています。

役割はさらに拡大

スクールカウンセラーの果たす役割は、社会の変化とともにさらに大きくなってきています。

子どもたちのいじめや不登校の問題に関わるのはもちろんのこと、最近では発達障害のある子どものサポートという面で力を発揮するスクールカウンセラーも多いようです。

また、教師や保護者のストレスも増大していてうつ病やノイローゼの一歩手前まできてしまうような人もいるため、こうした人たちの相談にのることでストレスを緩和するという役割も果たしています。

さらに、東日本大震災のような大きな災害のあとや、子どもたちが巻き込まれる事件事故が発生したあと、傷ついた子どもたちの心をケアすることもあります。

将来的にも仕事の幅や活躍の機会がますます広がっていくことが期待されているので、非常にやりがいのある職業といえるでしょう。