作曲家の1日のスケジュールと日常生活・勤務時間や休日についても解説

作曲家の業務スケジュール

作曲家の日常

ジャンルを問わず、作曲家だからといって特別な日常を送るわけではありません。

ただし、締め切りに合わせて楽譜やPCの画面をにらみながら曲を考え作り出すため、深夜作業や徹夜続きの日々になる場合が他の職業に比べると多いです。

とくに締め切りの直前など、睡眠不足の体力勝負といった厳しい状況に耐えられるメンタルも必要です。

これは作曲家に限らずクリエイティブな仕事に就く人々に共通することでもありますが、
どうしても生活が不規則になりやすいので、体調管理が大切です。

仕事ができなくなってしまっては、多くの人に迷惑をかけてしまうため、自分に合ったやり方を見つけるのも仕事のうちです。

心を豊かにする体験を

いかに優れた作曲家でも、空っぽやぼろぼろの精神状態では良いメロディーが作れるはずがありません。

そのため心に常に栄養を与えておかなければなりません。

音楽以外の体験や心を豊かにする経験、新しい情報を吸収する努力も怠ってはなりません。

日常の体験からさまざまなものを吸収して、それを作品としてはき出すことの連続が作曲家の生活なのです。

仲間との交流

作曲家は人との関わりが非常に重要です。

音楽はよく「共同芸術」と表現されますが、音楽は一人で作り上げるものではありません。

作曲家が作り上げたメロディーに作詞家が歌詞を書き、編曲家がアレンジしてアーティストが歌うことにより、ようやく人の耳に触れるのです。

そのためには多くの仲間やスタッフとの交流が不可欠ですし、こうした仲間との付き合いや心の交流などから得られるイマジネーションが作曲に生かされることもあります。

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作曲家で働く作曲家の1日

作曲家は納期を守り、クオリティを保つことができれば仕事の仕方は自由です。

人により開始時間やスピード、曲の作り方も異なり、作曲の仕方もさまざまです。

10:00 起床
パソコンでメールチェックし、急ぎの仕事はないかを確認。
11:00楽曲の制作開始
今回はアイドルに提供する楽曲のため、歌う本人のイメージを確認しながら作曲していきます。
これまでに歌った歌や、ほかの作曲家がどのような楽曲を提供しているかもリサーチします。
12:00
主体となるメロディーをピアノでパソコン内に打ち込んでいきます。
13:00
ギターやシンセサイザーなどでメロディーに大まかな肉付けをしていきます。
14:00
おおよその楽器音を入れた後、クライアントが聴きやすいように音のバランスを整えていきます。
14:30 完成
デモは1分30秒前後のことが多いので、まだ最後までは作りません。
このあとはスタッフが曲を確認し、OKが出たら編曲家(アレンジャー)が曲を構成していきます。
15:00
デモをメールでクライアントに送付します。
15:30 休憩
メールチェックや昼食などをして休憩します。
17:00楽曲を作成
企業から依頼されたCMソングのため、提案されたイメージを確認したり、商品について調べたりしながら曲を作っていきます。
18:00 作曲開始
15秒や30秒という短い時間でいかに視聴者の心をつかむかを考えながら、いくつかのパターンを考えます。
19:30 終了
最終的に絞り込んだ数パターンをクライアントへ送ります。
20:00 音楽鑑賞
いま流行しているアーティストの音楽を聴いたり、気になる演奏法をチェックしたりなど情報収集は欠かしません。
22:00 すべての仕事を終了

作曲家の勤務時間・休日

作曲家の勤務時間

事務所に所属する場合とフリーランスの場合との違い

作曲家の中には事務所や企業などに就職して社内で作曲する人がおり、その場合は作曲家といえども社員ですから、会社の就業規則通りに出勤する毎日です。

企業や事務所に所属せず、フリーランスで活動する場合は、比較的自由度が高く、自由な時間に楽曲制作ができますし、どのくらい時間を割くかも自分で決められます。

収録や演奏に立ち会う場合

アーテイストの収録や、楽団の演奏に立ち会う場合は、そのスケジュールに合わせて動きます。

音楽業界は一般的な企業と比べると遅い時間から仕事を始めることが多いため、お昼過ぎから集合し、深夜にかけて演奏ということも少なくありません。

こうした理由もありフリーランスで活動する作曲家の中には夜型生活を送っている人も珍しくありません。

作曲家の休日

作曲家には決まった休日はありません。

基本的に依頼された作品を、納期にまでに仕上げるという仕事なので、早朝も深夜もあまり関係なく仕事をしています。

そのため、決まった時間に出勤して決まった時間に帰るような仕事を望んでいる方には向かない仕事でしょう。

作曲家の残業時間

多くの仕事を掛け持っている優秀な作曲家の場合、納期のスケジュールを上手にずらし、さまざまな案件を並行して進めているので、時間を有効的に使いながら日々作曲活動をしています。

ただし、納期が近づけば休日返上で徹夜、泊まり込みなどをして作業をしなければならないので、その期間は一般的なサラリーマンとは全く違った仕事の仕方となります。

企業に所属していなければ残業と言う概念はありませんが、一日の中で仕事をする時間が増減することを知っておきましょう。

作曲家の休日の過ごし方

休日も音楽に触れる

作曲家をはじめ、芸術に関わる職業につく人々は鋭い感性を求められます。

そのため、休日であっても自分の感性が磨けるような趣味を多く持っている人が多いのが特徴です。

自分が普段聞かないジャンルの音楽を聞いたり、ライブや映画に足を運んだり、常に自分に刺激がある過ごし方をしています。

また作曲家を含め音楽業界は楽器を楽しむ人が多いため、休日や時間が空いたときは同業者とセッションを楽しんだり、知り合いのライブに呼ばれたりと音楽に関った過ごし方をしています。

プライベートも仕事の延長

フリーランスや比較的自由な雰囲気の事務所で活動している作曲家の場合、空いた時間などに同業者や音楽仲間とアイデアを交換し合い、新しい仕事やプロジェクトの話をすることもあります。

待っていても仕事の方からやってきてくれることは少ないため、自分の仕事は自分で切り開くという積極性が大切です。

また、仲間同士で仕事と関係ないプライベートなバンド活動をしたり、画家や作家の方とコラボをしてみたりと、活動の幅を広げる努力をする作曲家も多くいます。

そんな刺激から思わぬ名曲が生まれ、ヒットにつながったりすることもあるのです。

作曲家は、音楽が好きで音楽に人生を捧げて生きていますし、空いた時間でも常に作曲や音楽のことを考えています。