左官の見習い・弟子入り

進む高齢化と人手不足

左官の技術は日本の誇る伝統技術です。塗り壁は見た目の美しさもさることながら、天然素材を使っているため、健康にも良いとされ長年人々の暮らしに寄り添ってきました。

しかし、工期が長いことやコストがかかることから次第に敬遠されがちになり、手軽で安価なクロス材などの台頭により、左官の需要が減少したことにより、多くの職人が転職してしまったのです。

ところがここにきて塗り壁の魅力が再認識されるようになったことや、左官の手がける作業が多様化したことにより、職人の不足が問題になっています。

現役の職人の高齢化も深刻であり、多くの会社が若年層や女性など次世代を担う職人の育成に注力しているのが現状です。

見て学ぶことで上達は早まる

就職して数年は見習いとして学びながら働くことになります。いわゆる弟子入りです。

まずは材料を練ることから始まり、段階をおって塗り壁の基本を学びます。シンプルながら奥が深い塗り壁技術の習得には少なくとも3年はかかるといわれています。

上達への近道は先輩の技術を見て学ぶことです。見習いのうちに先輩の技術を見て盗むことを意識しましょう。

先輩の動きを真似て繰り返し訓練することで一流の技術に早く近づくことができるようになります。

会社によっては映像教材を作成し自主学習を促すところもあるようです。

反復が力をつける

実際の現場で作業をする機会を得たら、教わったことや見て学んだことに忠実に体を動かしてみましょう。そして想像以上に上手く身体が動かないことに気づきましょう。

そしてそこで得た経験を次に生かしましょう。とにかくこれを反復することです。

そうすることで次第に動きが洗練され、繊細なさじ加減が分かってきます。

先輩も最初から完璧な仕事ができるとは思っていませんので、失敗を恐れず根気よく鍛錬に励むことが肝要です。

同時に先輩とのコミュニケーションを通じて、職人としての心構えも学んでいきます。もちろん、同じ失敗を繰り返すなどの避けられるミスをしない努力は必要です。

勉強会にはすすんで参加を

材料メーカー主催の研修や左官組合等による技術講習会など、左官業界は意外と外部で学ぶ機会も多くあります。

こういった案内がある場合は職務に支障のない範囲で積極的に参加することをおすすめします。

技術の向上はもちろん、他の会社の職人と交流することは自身の大きな励みになります。

また、新しい技術や材料を学ぶ貴重な機会でもあるため、会社に持ち帰ることで大きな利益にもなりえます。

左官以外の仕事も

左官の仕事というと塗り壁が代表的ではありますが、現在はその他にもタイル貼りやブロック積みなどを手がける業者が増えてきています。

左官は伝統技術を継承するだけでなく、時代に即応して、その在り方が多様化している業界でもあるのです。

見習いのうちにどのような作業も前向きに習得していきましょう。

学歴、経験不問がほとんど

左官業は学歴や経験、年齢を問わない場合が多いため、比較的求人は見つけやすく就職活動がしやすいということができます。

しかし、中には高校卒業を条件としているところや、年齢の上限を定めているところもあるため、よく確認しましょう。

選択肢を増やすためにも高校は卒業しておくことが望ましく、転職を考えている場合は年齢も考慮してできるだけ早めの決断が必要であるといえます。