左官のつらいこと、大変なこと、苦労

工期が詰まってくると途端にハードに

左官の仕事は基本的には仕上げ工事になります。

内部の仕事である塗り壁にしてもタイル貼りにしても、外仕事であるレンガ・ブロック積みやコンクリート床仕上げにしても、最終的に目に見える箇所に施工されるものですので、工事期間の終盤に位置する仕事になることがほとんどです。

基本的に建築工事は厳しい工期の中でやることが多く、初期や中盤の工程が押してしまったとしても、完工の時期が延びるということはあまりありません。

つまり、初期や中盤の遅れを仕上げ工事で取り戻すことになりがちです。

また、どの仕上げ工事についてもいえることですが、初期や中盤の工事と違って騒音や振動が少ないものがほとんどです。

左官についても、外仕事であるものはいくらかの騒音が出たりしますが、内部の仕事についてはほとんど出ませんので、明かりさえあれば夜中でも工事ができます。

ということは、工期が詰まってくると途端にハードになってきてしまうのです。実際、夜中までかかって仕上げたり、土日休みなくといったことも少なくありません。

このように、工期が詰まったしわ寄せがくるというのが左官のつらいところといえます。

肩や肘を壊しやすい

とくに塗り壁や塗り天井を多くやる左官は、肩や肘を壊すことが多いです。

意外かと思われますが、窓ふきをし続けることをイメージするとわかるかも知れません。窓ふきを一生懸命やり続けていると、事のほか腕がつかれると思います。

左官の場合は、より重たい材料(土やセメント系のもの)を粘りがあるうちに、押さえ込んで塗り付けますので、腕全体にかかる負担は窓ふきの比にならないぐらいのものです。

腕全体の負担は結局のところ、関節部である肩や肘にかかってきます。そのため、熟練した職人さんの中には肩や肘を壊して塗り壁の仕事ができなくなる方が、少なからずいます。

それくらい肩や肘を壊しやすく、壊してしまえば仕事にならなくなってしまうのがつらいところです。

技能と体力の両方が必要

左官の仕事は体力だけでも技能だけでもダメです。重たい材料を用いつつも、仕上げは緻密さを要求されることが多いので、本当に技能と体力の両方が必要となります。

技能が上がるには経験が必要ですが、経験を積んで歳を重ねるうちに体力も落ちてくるものです。この相反するもの同士のバランスを取ること、とくに体力を維持し続けることが左官の大変なところです。