裁判官の役割

裁判官の役割

裁判官は、裁判をつかさどり、人を裁く役割を担う法律のスペシャリストです。

刑事裁判では、罪を犯したと疑われる被告人が、本当に罪を犯したのかを証拠などを参考に明らかにしていきます。

また、民事裁判では、原告・被告の主張を聞きながら、法的紛争を解決します。民事裁判に持ち込まれる事案は、当事者間では問題が解決できず、どうしようもなくなってしまったケースがほとんどです。

裁判官は、こういったケースを法律や過去の事例にあてはめて、一定の結論を導き、紛争を解決する役割を果たします。

医者が人間の病気を治すなら、裁判官は社会の病気を治す、といってもいいでしょう。

柔軟な紛争解決を導く

裁判官の役割は、判決を書くだけではありません。

判決は、いわばオール・オア・ナッシングの解決方法で、通常は0か100かしかありません。

しかし、間をとって50でどうですか、と裁判官が提案し、当事者双方が納得すれば、50という結論もあり得るのです。これが「和解」と呼ばれるものです。

このように、和解は、訴訟の審理が一定程度進んだところで、裁判官が心証、つまりその時点でどんな判断を相当としているのかを、当事者双方に開示した上で、間に入って和解を取り持ってくれる、という制度です。

法律を適用すれば、残念ながら請求棄却となってしまう場合であっても、被告側が一定程度譲歩してもかまわない、という姿勢である場合には、この和解によって、ある程度は原告を救済することもできるのです。

裁判官は、原告側と被告側の主張を聞いて、どちらが勝つかだけを判断するように思われがちですが、実際は、このような柔軟な解決方法を用いて、主体的に柔軟な解決を導き出しているのです。