裁判官の生活

裁判官の日常生活上の制限

裁判官になれば、何か日常生活に制限があるのではないか、と考える人もいるかもしれません。

たしかに、裁判官は人を裁く職業であることから、常に品行方正で公平であるべきだ、との考え方もあるかもしれませんが、原則として、日常生活上は特に制限はありません。

裁判官の中には居酒屋で飲食したり、カラオケで歌ったりと、さまざまな趣味を持つ人も多いようです。

裁判官の懲戒事由

その一方で、法律上、裁判官の懲戒事由が定められています。

具体的には、裁判所法49条は、「裁判官は、職務上の義務に違反し、若しくは職務を怠り、又は品位を辱める行状があつたときは、別に法律で定めるところにより裁判によつて懲戒される。」と定めています。

この「品位を辱める行状」には、裁判官としての職務執行のみならず、私生活での行動も含まれると解されますので、私生活上の問題行動は懲戒の対象となると考えられるでしょう。

実際に、電車内で女性の下着を盗撮した裁判官が罷免された例もあります。これは犯罪に当たる例ですので極端なケースではありますが、犯罪とまではいかなくとも、一般人以上に日々の行動を律することが求められるといえるでしょう。

裁判官の政治運動等

裁判所法52条によれば、裁判官は在任中、「国会若しくは地方公共団体の議会の議員となり、又は積極的に政治運動をすること」「最高裁判所の許可のある場合を除いて、報酬のある他の職務に従事すること」「商業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行うこと」ができないとされています。

これは、裁判官の公平性を担保するためだといわれています。

たとえば、特定の政治的な信条を持った裁判官や、特定の企業などから報酬を得ている裁判官であれば、公平に裁くことができるか疑問を持たれてしまう危険性がありますので、こういった疑いを持たれないようにするためにも、公平性を担保する必要があるのです。