裁判官になるには

司法試験を突破する

裁判官になるためには、弁護士や検事と同じく、司法試験に合格しなくてはなりません。司法試験を受験するための資格を得るには、2つの方法があります。

一つは、法科大学院に合格し、そこで2年(既修)ないし3年(未修)の勉強を経て修了すること、もう一つは、予備試験と呼ばれる試験に合格することです。

これらのいずれかの方法で司法試験受験資格を得たのち、司法試験を突破することが裁判官になるための第一歩です。

裁判官になるには

司法修習を終える

司法試験に合格すると、1年間の研修(司法修習)を受けることになります。

司法修習の終盤に、習熟度を確認するための考試(通称「二回試験」と呼ばれる試験)があり、これをパスしないと修習を終えることができませんので注意が必要です。

司法修習を修了した人は、いわゆる法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)のいずれかの進路に進むこととなります。

中でも裁判官は真面目で優秀な人材が任官されるケースが多く、若くして優秀な成績を収めた人に積極的に声がかかるといわれています。

司法試験の成績はもちろん、修習中の試験も上位で突破する必要があります。

また教官からの推薦状などもあると良いとされているようですので、司法試験受験前だけでなく、常に自己研鑚する姿勢が求められます。

最も難易度が高いと言われる司法試験に合格し、かつ、その中でも頭脳明晰で人格に優れている人が選ばれる職業であるため、裁判官になるのは非常に難しいといえるでしょう。

日本弁護士連合会によると、62期司法修習終了者の進路の内訳は、弁護士登録2085名、判事補任官(裁判官)106名、検事任官78名、その他77名となっています。

弁護士・民間からの任官ルート

また、非常に数は少ないものの、弁護士から裁判官へ任官するルートもあります。

これは通称「非常勤裁判官」と呼ばれるもので、弁護士が弁護士としての身分は保ちつつ、週1回程度、民事調停や家事調停で裁判官と同じ権限でもって手続きを執り行う、というものです。

非常勤裁判官から常勤裁判官へ任官されるケースも若干ですがありますので、弁護士から裁判官へ任官する可能性も残されています。

また、民間の学識経験者や検察官、弁護士から最高裁判所の判事へ任官されるケースもありますが、かなりの狭き門となっています。

裁判官として働く

裁判官に任官されると、まずは「未特例判事補」という身分になります。特例判事補は言わば見習いの身であり、一人で裁判することができず、裁判長をすることもできません。

4年の経験を積むと、特例判事補という身分になり、裁判をすることができるようになります。

一般的には10年目に「判事」となります。一人前の裁判官と言われるのは判事になってからです。

判事となった後は、その人の資質によって、高等裁判所長官、最高裁判所判事、最高裁判所長官へと責任の重い役職になっていきます。

なお、裁判官には定年があるため、定年後に弁護士に転向する人も少なくありません。

裁判官に求められる能力

責任感

社会的な責任が非常に大きく、人の人生を左右する仕事であるため、強い責任感が必要です。精神力が問われる仕事であり、裁判官という仕事に誇りをもてなければ務まりません。

公平さ

情に流されず、法の番人として、常に冷静かつ公正に判断を下さなければなりません。

裁判官の今後の見通し

日本における裁判官の数は、先進国の中でかなり少ないと言われています。そのため、一人あたりの裁判官に対する負担が大きくなってしまっている状態です。国は司法試験の制度が変えて、法曹の数を増やす方針に取り組んでいます。

また、裁判員制度がスタートし、司法のあり方に対して、議論が進んでいます。

裁判官の人数の推移

裁判官の人数は、若干増加の傾向にあります。平成27年時点におけるの裁判官の人数(簡裁判事を除く)は2,944人となりました。
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裁判官の女性比率

裁判官に占める女性の比率は上がりつつあります。女性比率は年々高まっています。平成27年時点での女性比率は24%になっています。
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