理容師の独立

独立をするタイミングの判断

理容師としての経験を積み、自分の技術に目途がついてくると、なかには「独立」を考える人も出てきます。

独立を考えるなら、まず「目処がつく」とはどういう状態なのか、そこから認識しておく必要がありそうです。

見習いとしてスタートして3年で一区切り、次の3年で中堅レベル、次の3年で一人前と仮定しましょう。新人から9年後のあなたです。

大事なことは、その時点での自分自身に、一人前とされる技術のほか、どれほどの人望やリーダーシップがあるか、経営的センスや常識があるか、先見の明をもっているか、戦略的でアイデアマンか、数字に強いか、行動力はあるかなど、人間的・経営者的な素養が備わっているかを見定め、判断することです。

さらにその時点で資金・貯蓄がどれぐらいあって、銀行との取引実績がどの程度あるかなども問題になってきます。

この時点ですでにカードローンなどの借入がある人は、危険といわざるを得ません。

なぜこんな話をするかというと、理容師の独立・経営は昔ほど簡単ではなく、楽観的な見通しが立てにくい時代になっているといわれるからです。

事前の準備が大切

景気の低迷が続いたことによって人々の財布のヒモは固くなっています。

また、千円の髪切りショップが繁盛している時代に独立を考えるとなれば、楽観視は許されないのが当然のことです。

独立までに「何年かかって、開業資金にいくら必要か」だけを論じるのであれば、独立までに7~9年、初期コストとイニシャルコストをあわせて2000万円程度と考えられますが、立地や規模、内装等によっても変わってきます。

いずれにしても、いまからコツコツと修練して技術を積み上げ、早い時期から地元の銀行に行って定期預金を積み、銀行との取引を開始し、信頼のベースを作っておくことが肝要です。

この「修練と銀行からの信頼」は、そのときになって慌てて揃えようと思っても不可能だからです。

そしてもう少し現実的な話をするなら、いきなり独立するのではなくて、いくつも店を出しているオーナーのもとで経営のノウハウを習得しつつ、新たなチェーン店・系列店の店長として腕試しをしてみるとよいでしょう。

いきなりの独立を考えてしまうのは、これからの時代、とくに無謀かもしれません。

考え方は人それぞれですが、慎重に計画を立て、地道に成功を目指していく気持ちが不可欠といえるえしょう。