臨床心理士の資格

資格は必要?

日本において、心理系の資格については、長らくさまざまな民間団体が認定する資格が乱立している状況でした。

しかし、数ある心理系の資格のなかでもとくに信頼度が高く、専門的であるのが臨床心理士というのはよくいわれる話です。

臨床心理士の資格取得は簡単ではなく、また就職を絶対に保証してくれるものでもありませんが、就職先やクライアントからの信頼度は確実に高まると考えられています。

現在では、新たに「公認心理師」という国家資格が誕生したため、臨床心理に本格的に携わる人は、臨床心理士もしくは公認心理師のいずれかの資格を取得することが推奨されています。

公認心理師が生まれたことにより、今後、臨床心理士の立ち位置も若干変わってくるかもしれませんが、現状では臨床心理士も引き続き信頼度の高い資格として認知されています。

資格取得への道のり

臨床心理士の資格を受験するためには、大学卒業後に「財団法人 日本臨床心理士資格認定協会」の指定大学院や専門職大学院を修了する必要があります。

指定大学院は「1種」と「2種」に分かれており、2種の場合はさらに1年間の実務経験が求められ、その後ようやく資格試験の受験が可能となります。

臨床心理士資格認定試験とは

臨床心理士資格認定試験は1988(昭和63)年にスタートし、以後毎年一回(10月)実施されています。毎年3,000人程度が受験しており、2017(平成29年)年時点で、認定された臨床心理士の数は34,504人です。

試験内容は一次試験(筆記試験)と二次試験(口述面接試験)で、一次試験に合格した人のみが二次試験に進めます。

資格認定試験の試験内容

筆記試験

臨床心理士として最低限必要な基礎技術に関する設問100問(マークシート方式)に加えて、心理臨床に関するテーマの小論文試験(1001〜1200字程度)の2種類が実施されます。

マークシート方式の試験内容は、認知・教育・発達・知覚など心理学の基礎知識、臨床心理士の基本業務に関する基礎知識、また臨床心理士の業務に関係する法律や倫理に関する事柄が中心です。

口述面接試験

数名の面接官によって審査が行われ、専門知識や技術の修得度の確認のほか、受験者の臨床心理士としての心構えや姿勢もチェックされます。

各種スクールでは資格認定試験の対策講座が開かれていますが、過去問題集や予想問題集は書店などでも手に入れることができるので、まずは確認してみるのも良いでしょう。

5年ごとの資格更新が必要

無事に臨床心理士の資格取得後も、臨床心理士として仕事を続けるためには、5年ごとに資格の更新を行わなければなりません。

更新のためには、日本臨床心理士資格認定協会が主催する「研修会」や「心の健康会議」への参加、ワークショップなどの活動、また研究論文の発表などを行う必要があります。

これらによって有資格者は「ポイント」を得て、同協会が定めるポイント数を集めることで、資格の更新が可能となります。

臨床心理士は、生涯に渡って学び続ける姿勢が必要な仕事といえます。