臨床心理士の独立・開業

独立までの流れ

臨床心理士の資格を取得して、すぐに独立する人はあまり多くありません。

この仕事では臨床経験を通して専門知識を深めたり、さまざまなケースに対応できるだけの力を得ていくため、いくら学校で勉強したとしても、臨床経験のない段階で独立するのは非常に厳しいと考えておいたほうがよいでしょう。

もし経験が浅いうちに無理に開業してしまえば、経営が上手くいかないだけでなく、心の問題を抱えたクライアントに対してきちんとしたサポートができず、より悪い方向へと導いてしまいかねません。

なお、臨床心理士の仕事といっても、活躍の領域は多岐に渡ります。

たとえば、幼児や児童に対するカウンセリングを専門にしたいのか、それとも産業分野で働く人の心のケアをしたいのかなど、自らの目指す道によって求められるスキルや知識が異なってきます。

そのため、まずは現場で働いて自分の得意分野を作り、それを強みにして信頼性を高めている人が大半であり、一般的に資格取得後、独立までには最低でも10年ほどかけている人が多いようです。

独立開業後の悩み

独立開業をするためには、さまざまな壁を乗り越えていかなくてはなりません。

一番大きな問題は、「どのようにクライアントを集めるのか」ということです。

どのような人であっても、心の悩みや自分のネガティブな部分は、信頼できない人にはなかなか相談しにくいものです。ですから、まずはクライアントに安心してもらえる環境を作ることが第一となります。

それまでに多数の臨床心理実績があれば、そこを評価して頼ってくれる人も出てくるでしょうし、関係者との人脈を作っておくことでクライアントを紹介してもらえる機会も増えていくでしょう。

「臨床心理士」という職業は、次第に世間でも知られるようになってきましたが、それでもまだ独立開業している人はあまり多くありません。

独立した人による「お手本」と言える経営モデルも確立していないため、これから独立を考えていく人は、壁にぶつかる可能性もあります。創意工夫し、自ら道を切り開く気概が求められます。