臨床検査技師にとって大切なこと(体験談)

執筆者:なおっこ 48歳 女性 経験年数27年

白衣への憧れ

子どものころから病院通いをしていた私は、白衣を着た大人には、怖いイメージというよりも、親しみを感じていたように思います。

いつか自分も白衣を着て働く仕事をしたい、と漠然と思っていました。

高校の科目では、数学が苦手で生化学と生物が得意だったこともあり、臨床検査技師になるための専門学校へ進みました。

初日から

最初に就職した病院は、新人研修の期間やオリエンテーションがなかったため、いきなり実践することになりました。

初日から白衣を着て、患者さんの採血を行うことが、与えられた仕事でした。

当然、緊張のあまり手が震え、今から行う検査内容を、どのように説明すればよいのかもたどたどしいものでした。

しかし、患者さんから見れば、新人であろうと白衣を着れば一人の医療人です。痛くないように、スムーズに採血してほしい、という気持ちで身体をまかされます。

患者さんからのひとこと

毎日、子どもから高齢の方まで、何十人もの患者さんから採血をして結果を返す、という繰り返しで、精一杯だったある日、ある女性患者さんの採血を終えたときです。

「うまくなったね」と言葉をかけてにっこりと笑ってくださったのです。

慢性疾患のため、数ヶ月に一度、私が採血していた患者さんでした。

この言葉は、私に勇気を与えてくれ、うれしかっただけではなく、今までは痛い思いをさせてしまっていたのではないか、という反省の気持ちも感じさせられました。

相手の気持ちを考える

直接、患者さんとかかわる機会が少ない部門なので、採血という数分だけでも、患者さんと言葉を交わせる貴重な時間です。

それ以来、不安そうにされている患者さんには、声をかけてリラックスしてもらえるように心がけました。

相手の気持ちにたってコミュニケーションをしながら、おごることなく日々の仕事を一つひとつ誠実に行い、経験を積み重ねていくことが大切だと思います。