力士の身長・体重はどれくらい?

入門するために必要な身長・体重は?

新弟子検査には身長・体重の基準がある

力士といえば大きな体格が特徴的ですが、どれくらいの体の大きさがあれば力士になれるのでしょうか。

力士になるために受験しなくてはならない新弟子検査では、体格検査の合格条件が「身長167cm以上、体重67kg以上」となっています。

ただし、中学を卒業する3月に新弟子検査を受ける場合は、まだ成長期であるため165cm以上、65kg以上あれば合格となります。

力士になるためには、基本的にはこれだけの身長と体重がなくてはならないということです。

小柄な人でも力士になれる

新弟子検査の合格基準は、時代とともに緩和されてきました。

2012年の3月場所までは身長173cm以上、体重75kg以上という基準があり、その基準に満たない受験者は「身長167cm以上、体重67kg以上」であれば第二検査を受けることになっていました。

第二検査では体力などが測定されて総合的に合否を決めていましたが、現在は「身長167cm以上、体重67kg以上」であれば第二検査を受けることなく合格というルールに変更されています。

また、アマチュアで実績のある人(幕下付出および三段目最下位格付出を承認された者)に対しては体格は不問となっています。

このルールは1990年代に小柄な力士として活躍した舞の海の存在がきっかけとなってつくられました。

舞の海は身長が171cmと当時の合格基準に達しておらず、一度は新弟子検査で不合格となり、その後、頭にシリコンを入れて合格となりました。

その出来事がきっかけとなって、アマチュアで実績のある力士に関しては体格不問となりました。

舞の海は「技のデパート」と呼ばれた多彩な相撲で小結まで昇進し、小柄な力士でも大相撲の世界で活躍できることを証明しました。

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入門後に体を大きくしていく

新弟子検査の合格基準はあくまでも入門時に必要な体格であり、相撲部屋で過ごしていくなかで、さらに体を大きくしていかなくてはなりません。

早ければ中学校を出てすぐ入門する力士もいるため、入門した年齢によっては入門後も身長が伸びていくこともあります。

体重については力士によってかなり差がありますが、150kgを超える力士も珍しくありません。

小柄な力士として活躍した舞の海も体重は100kgを超えており、小柄な力士も増えているとはいえ、力士としてやっていくためには少なくとも100kg以上の体重が必要です。

幕内力士の平均体重は、食生活の変化や外国出身の力士が増えたことなどによって、この50年ほどで30kg程度増えたといわれます。

小柄な人にも力士になる道が開かれるようになっている一方で、全体としては昔にくらべて体の大きな力士が増えています。

体は大きければ大きいほどいい?

力士にとって、ある程度の体の大きさがあることは必要な条件です。

しかし、単純に体重があればあるほどいいというわけではありません。

あまりに体が重すぎると動きが鈍くなって技も単調になりやすく、ケガのリスクも増えることがあります。

かつて巨大な体で一世を風靡したハワイ出身の小錦は300kg近い体重がありましたが、体重が重すぎたせいで力士としての寿命が縮まったともいわれています。

なかには体の軽さを利用した動きを強みとしている幕内の力士もいるため、ただ体が大きければよいというわけではありません。

自分の適性体重を見極め、体が重くなり過ぎたらダイエットに取り組んでいる力士もいるほどです。