力士になるための稽古・練習内容

厳しい稽古に励む日々

力士の最大の仕事は日本相撲協会が年6回主催する本場所で相撲をとることですが、本場所や巡業に出ていないときは日々、地道な稽古を行っています。

強靭な体をつくり、相撲の技を磨いていくためには毎日の練習による積み重ねが欠かせません。

厳しい勝負の世界である大相撲で勝てる力士になるためには、ハードな稽古に耐え抜く覚悟が求められます。

相撲の稽古では、まず基本運動と呼ばれるものを行います。

基本運動の主なものとしては「四股」「鉄砲」「股割り」「すり足」の4種類があり、すべての力士にとって基本となる技術です。

それ以外の稽古としては、「申し合い」「ぶつかり稽古」「出稽古」といったものがあり、互角の力をもつ力士同士が何度も稽古したり、他の部屋に出向いて稽古を行ったりします。

こうした稽古を積み重ねて、実践的な力を身につけていきます。

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食事を含めた体づくりもトレーニングの一つ

食事や筋力トレーニングによって大きく強い体をつくることも、力士になるための大事なトレーニングの一つです。

力士といえばかなり大きな体が特徴的ですが、入門時から大きく太っている力士は少数で、入門後に体重を増やしていくのが一般的です。

現役力士が1日に摂取するカロリーは約8000kcalといわれており、ちゃんこ鍋を中心に大量のご飯を食べることで体重を増やしていきます。

力士の稽古では相当なカロリーを消費するため、体型を保つためにもこれくらいの食事が必要です。

ランニングなどの有酸素運動は基本的に行いませんが、筋力トレーニングは日常的に行っています。

力士の筋力トレーニングはスポーツジムにあるような器具やマシンを使うことはあまりなく、腹筋や腕立て伏せといった自重トレーニングがメインです。

脂肪だけではなく筋肉もきちんと付けながら、より強い体を目指していきます。

本格的な体づくりは入門してからでかまいませんが、力士になりたい人は大きく強い体をつくることを心がけておく必要があります。

体のケアの重要性

相撲は生身の大きな体をぶつけ合う激しい格闘技でもありますから、力士たちは日ごろから体のケアに細心の注意を払っています。

体づくりや相撲の稽古と同時に、体のケアをきっちり行うことも力士になるためには非常に重要なことです。

日常的なケアの方法としてはマッサージがあります。

稽古場や本場所の支度部屋では、付き人となる幕下力士が先輩力士のマッサージをしている姿がよく見られます。

マッサージは付き人の大事な仕事の一つであり、引退後にマッサージ店などを開業する人もいるほど力士とマッサージは縁の深いものです。

付き人のマッサージを受けるだけでなく、本格的な整体や鍼の治療を受けにいったり酸素カプセルを使っている力士もいます。

また、両国国技館内の相撲診療所には幕下以下の力士を対象としたコンディショニング施設があります。

そこにはアイシングマシンや超音波治療器といった専門的なマシンが置かれており、スポーツトレーナーによるコンディショニング指導や体のケアが受けられます。

幕下には若い力士もたくさんいるため、相撲協会が率先して力士の体のケアの重要性を伝えています。

体を大きくすることは怪我のリスクが高まることも意味しますから、力士を目指すのであれば体のケアには十分な注意が必要です。