落語家の給料・年収・収入

落語家の出演料は非公開?

基本的に落語家の割(わり/出演料)は一般には公開されていないようです。

ただ落語協会所属の三代目三遊亭円丈(さんゆうてい えんじょう/1944- )師が、「落語の世界」という公式サイトで落語家に仕事を頼む際の相場を細かく説明されていらっしゃいます。

そのサイトを参考に落語家の出演料すなわち収入について見ていきましょう。

まず出演料はさまざまな状況によって変わってきます。

たとえば高座(こうざ/舞台)の場所が東京などの大都市か地方か、あるいは拘束時間や1日何席おこなうかなどの仕事量、さらにはお酒の席か否かといった仕事場所による違いもあります。

さらに真打制度のある江戸落語などの一門は落語家の階級によっても出演料は異なります。

上方(かみがた/近畿圏)では真打制度は消滅していますが、入門から4年目までが「前座」、その後の10年間が「二つ目」、それ以上が「真打」という目安になるでしょう。

前座の収入

前座の出演料の相場は5000円から3万円程度だそうです。ただし5000円は身内価格で特別に安くした場合のようで、東京では最低1万円、地方でも最低2万円とのことです。

前座の場合、ふだんは師匠が高座に上がる定席(じょうせき/常設)の寄席(よせ/演芸場)に楽屋入りして、前座を務めるとともに雑用をおこない、そのぶんの小遣い(給金)をもらいます。

師匠と前座のセットでよそから仕事を依頼された際の相場が上記の金額ということになりますが、どれほどそういった依頼があるかは師匠によりまちまちでしょう。

目安としてもし仮に1日5000円で月に30日高座があるとすると、月収15万円(年収180万円)、1日1万円であれば月収30万円(年収360万円)です。

二つ目の収入

二つ目の出演料の相場は2万円から15万円程度だそうです。

二つ目に昇進すると、師匠宅でも寄席でも雑用をおこないませんから見習いや前座のような小遣いはいっさいもらえなくなります。

また定席の高座に上がる機会は非常に限られ、自分で仕事を探す必要があります。そのため人気や実力に比例して出演料にも差があるようです。

3時間、司会を務めたあとに落語を1席もうけるような仕事は拘束時間が長いことになり、依頼するほうとしてはそれなりの金額を用意しなければなりません。

しかしそれほどの仕事量でなければ、基本的には10万円以下、東京在住の落語家が都内で仕事をおこなうのであれば5万円以下でも引き受ける場合が多いとのことです。

ただし、見習いや前座のように毎日寄席に通うわけではありませんから、仕事の本数によっても収入にはばらつきがあると考えられます。

人気、実力次第ですが、二つ目も真打も、平均すると月収45万円(年収550万円)程度になると想定されます。

真打の収入

真打の出演料の相場は、5万円から100万円以上と開きがあるとのことです。

ただし100万円以上の落語家は東京でも数人いるかいないからしく、平均すると10万円程度のようです。

大まかな目安としては、日本テレビ系演芸番組「笑点」の出演者で数10万円程度と想像されますが、そのほかの東京在住の落語家で都内の仕事であれば真打でも5万円以下で引き受けるかもしれないとのことです。

二つ目同様、まさに人気、実力次第ですが、平均すると月収50〜300万円(年収600〜3600万円)程度で推移すると考えられるでしょう。

芸人や色物の収入

そのほかテレビタレントとしても人気があるような落語家の出演料は時価ということになるようです。ただし、さすがに1000万円以上はないと推測されています。

また寄席には落語家だけでなく、色物(いろもの)と呼ばれる、落語と講談以外とくに音曲(おんぎょく)などを演じる芸人も高座に上がりますが、その出演料も一般には公開されておらず不明とのことです。