プロレスラーの大変なこと・苦労

肉体への負担が大きく、ケガや故障が多いこと

プロレスラーにとって、もっとも大変なことは、肉体への負担が大きく、ケガや故障が多いことです。

まず、プロレスラーらしい体にすると、自然と体重が増えますが、そのためにヒザや足首に持病を持つ人が少なくありません。

また、マットに叩きつけられたり、打撃系の技を仕掛けたり、受けたりするため、首やヒジ、腰などに慢性化した痛みをもつ人も多いです。

手術を繰り返しながらプロレスを続けた結果、ヒジやヒザがちゃんと曲がらなくなった人、反対に伸びなくなった人もいます。

特に関節が故障すると、スピーディーに動けず、プロレス技がスムーズにかけられなくなります。これを放っておくと、プロレスラーとして満足な試合ができなくなることさえあります。

最近は、普段から体のケアとトレーニングのバランスを考え、自分の肉体を管理するプロレスラーが増えています。若いうちから、日頃から体調や体の痛み、違和感に敏感でなければ、選手生命が短くなってしまいます。

試合中のダメージから命を落とすこともある

格闘技の基本の一つに受け身がありますが、その受け身のうまさで有名だった人気プロレスラーの三沢光晴でさえ、長年にわたって首にダメージを受け続けた結果、骨が変形し、首が正しく曲がらなくなっていました。

そして、試合中にバッグドロップを受け損ない、頸髄離断の致命傷を負って命を落としました。この死亡事故はニュースとしても大きく報道されましたが、プロレスラーが危険と隣り合わせであることをよく示しています。

プロレスラーには、つねに危険と隣り合わせだという意識が必要です。プロボクサーやレーサー、スタントマン、パイロットなどと一緒で、社会的にも「危険な職業」の一つに数えられています。

危険な職業とされ、普通の健康保険や生命保険に加入できない

プロレスラーは、「危険な職業」とされていますので、一般的な健康保険や生命保険にも、基本的に加入できません。

加入できても、掛け金がものすごく高かったり、プロレスの最中の負傷や病気は適用外ということもあります。そのため、ケガや病気で長期離脱すれば、医療費がかかるのに保険金がなく、さらには収入も激減することになります。

一部の人気プロレスラーを除き、引退後は厳しい

プロレスラーのピークは、30代の前半といわれています。50歳をすぎても現役として試合に出ていたプロレスラーはいますが、そういう人はカリスマ的な存在に限られます。

プロレス界には、引退後の職業を紹介してくれるような組織も、解説者やコーチとして雇ってくれるところもありません。

人気プロレスラーには、タレントや実業家に転身したり、自分でプロレスラーの養成所や料理屋などを始める人もいますが、多くのプロレスラーは40歳前後で引退すると、自分で仕事を見つけなければなりません。

次の仕事が見つからなければ、地方の小さなプロレス団体を転々として試合に出続けることになります。