プロダクトデザイナーの現状と将来性

プロダクトデザインの歴史

そもそも「デザイン」の起源は、大量生産や工業化などのイギリス産業革命(1760年代~1830年代)、あるいはドイツのバウハウス(1919年~1933年)という美術・建築学校およびその芸術活動にあるといわれています。

日本では、第二次世界大戦(1939年~1945年)後の高度経済成長(1954年~1973年)における量産工業化で、プロダクトデザインが発展しました。

東京オリンピック(1964年)や大阪万博(1970年)によって国際化も進み、ドイツやイタリア、アメリカなどのデザイン先進国から、日本はプロダクトデザインを吸収していきます。

とくにプロダクトデザインの重要性に着目した、自動車や家電メーカーが中心となって自社にデザイン部署を設置したため、日本特有ともいわれるインハウス(企業内)デザイナーの存在が習慣化するようになりました。

プロダクトデザインの現状

経済発展とともに進化してきたプロダクトデザインの現状は、アメリカのサブプライムローン問題(2007年)やリーマンショック(2008年)に端を発する世界不況の影響も受けています。

しかし不況だからこそ商品力を高めるためにデザインが重要であるという考え方もあります。

情報化社会におけるものづくりは常にイノベーション(新機軸)が求められています。

デザインセンスを活かしたマーケティング戦略はもちろん、経済社会のみならず地球環境まで見すえたアイデアを提案できるようなプロダクトデザイナーが必要とされているかもしれません。

そもそもプロダクトデザイナーは専門職ですから、全体的な需要は限られています。ただし日本におけるプロダクトデザインはようやく土壌が整ったばかりという話もあります。

製品におけるデザインの重要性がますます高まっている昨今、クリエイティブ職のなかでもプロダクトデザイナーの人気は高まっており、さらなる成長が期待される職種であるといえるでしょう。

プロダクトデザインの将来

インハウスデザイナーの誕生とともに発展してきた日本のプロダクトデザインですが、制作会社デザイナーやフリーランスデザイナーの増加とともにさらなる進化を遂げています。

とくに最近ではメーカーやプロダクトデザイン事務所で経験を積んだプロダクトデザイナーが、独立してフリーランスになるケースが多いという声も聞かれます。

また、GUI(グラフィカルユーザフェイス/PCの直観的な操作方式)、インタラクション(対話型)デザイン、ユニバーサル(万人が認識可能な)デザイン、セマンティック技術(意味を理解するPC技術)を取り入れるなどの試みも見られます。

中国や韓国、インドなどのアジア圏の進化がめざましいといわれているプロダクトデザイン業界ですが、さまざまな工夫次第で将来性があるといえるでしょう。