パティシエとショコラティエの違い

パティシエとショコラティエの仕事内容の違い

ショコラティエとは?

ショコラティエ(chocolatier)とは、フランス語で「チョコレートを作る職人」を意味します。

チョコレートの食文化が根付いているベルギーやフランスでは古くから親しまれている職業ですが、日本ではチョコレート専門店や一部の高級ホテルなどでショコラティエが活躍しています。

ショコラティエといっても、単にチョコレートの知識を持っているだけでなく、洋菓子全般について幅広く理解している人が大半です。

日本においては、パティシエとして経験を積んでいく中で特にチョコレートの魅力にとりつかれ、ショコラティエになるというケースが多いようです。

パティシエとの違いは?

洋菓子全般を扱うパティシエは、基本材料となる小麦粉、バター、砂糖、卵の4つを使ってケーキやクッキー、タルトなど、さまざまな洋菓子を作っていきます。

パティシエにとって、これら材料の知識や適切な扱い方、配合、焼き加減等まで深く理解していることはもちろん必須ですが、オリジナル商品を生み出すためにはセンスやアイデアも必要です。

一方のショコラティエも、相当な知識と技術が求められる仕事です。

チョコレートは非常に繊細であり、温度や品質管理が徹底していなければ、すぐ味に表れていまいます。

ショコラティエという職業が個別に存在するほど、チョコレートは奥が深いものなのです。

どちらも「洋菓子」を通じて人を喜ばせる仕事

パティシエとショコラティエ。

呼び名は異なりますが、どちらも洋菓子を通じて人を笑顔にしたり喜ばせたりする仕事であることに間違いはありません。

また、自らの腕を磨くことで、自分にしか作れないものが生み出せることも両者に共通する特徴でしょう。

一朝一夕で力が身につくことはなく、いずれも一人前と認められるまでには10年程度の修業期間が必要な仕事です。

洋菓子への飽くなき情熱を持ち、探究心を持って努力し続けられる人だけが成功できるのです。

ショコラティエの仕事

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パティシエとショコラティエのなる方法、資格の違い

パティシエになる方法、必要な資格

パティシエになるには、ケーキや焼き菓子などの洋菓子を作る製菓技術を身につけるだけでなく、栄養や衛生法規などに関する知識の習得も必要です。

お菓子作りの専門技術や基礎知識を学ぶには、主に2つの方法があります。

1つは、洋菓子作りを学べる製菓専門学校に通い、1〜3年かけてパティシエに求められる専門知識や製菓技術を学ぶ方法です。

もう1つは、学校に通うのではなく既に活躍しているパティシエに弟子入りをして、現場で働きながら実践的なスキルや知識を身につける方法です。

パティシエとして働くには必ずしも特別な資格がなくてもかまいませんが、国家資格である製菓衛生師を取得していると就職やキャリアアップに有利となる場合が多いです。

専門学校などの養成施設で1年以上学ぶか、2年以上の実務を経験すると受験資格が得られます。

ショコラティエになる方法、必要な資格

ショコラティエになる場合も特別な資格が必須というわけではありませんが、パティシエと同じく製菓衛生師の資格を持っていると就職などに有利です。

ショコラティエはチョコレート作りを専門とするものの、ムースや焼き菓子といったバリエーションに富んだチョコレート菓子を作るためには、洋菓子作りの基本的な知識や技術も身につける必要があります。

そのためパティシエの場合と同様に、製菓専門学校に入学してお菓子作りを学んだり、ショコラティエのもとで修行を積みながら独学で製菓衛生師の資格を取得したりする人が多いです。

パティシエとショコラティエの学校・学費の違い

製菓専門学校に通って学ぶ

パティシエ、ショコラティエを目指す人の多くは、製菓専門学校に通って洋菓子作りの基礎知識と技術を学びます。

ショコラティエは洋菓子のなかでもチョコレート菓子を専門として扱いますが、製菓専門学校に通うことで基本的な技術や食品衛生学などの知識が身につき、現場に出たときに即戦力となるでしょう。

数は少ないですが、最近はショコラティエを養成するカリキュラムを持つ専門学校もあります。

製菓専門学校の学費

製菓を学べる専門学校にかかる費用は、年間120万〜180万円程度です。

学校によって1年で修了するコースから3年かけてじっくり学ぶコースまで用意されており、在籍期間はさまざまです。

なかには洋菓子作りの本場であるフランスやオーストリアへの留学制度がある専門学校もあります。

留学をする場合、通常の学費に加えて50万〜300万円ほどの費用が必要となるでしょう。

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パティシエとショコラティエの給料・待遇の違い

給料・待遇はあまり変わらない

パティシエやショコラティエといった菓子職人がキャリアを積んでいくには、厳しい下積み期間を経験するのが一般的です。

新人の間にもらえる給料は決して高いとはいえず、初任給は月15万〜18万円くらいです。

経験を積んで一人前になってくると給与も増えてきますが、一般的な会社員の平均よりは低い収入になる傾向があります。

一方で、実力と知名度をつけて成功を収めて独立するパティシエやショコラティエのなかには、数千万円の年収を稼ぐ人もいます。

「ショコラトリー」はまだまだ少ない

パティシエの多くが働く洋菓子専門店は全国にたくさん存在しますが、日本ではまだチョコレート専門店である「ショコラトリー」の数は少ないといえます。

そのため、まずはパティシエとして国内の洋菓子店で修行を積んで腕を磨いてから、有名なショコラティエのもとへ弟子入りしたり海外のショコラトリーの門を叩いたりしてチョコレートの専門知識やスキルを学ぶ人が多いようです。

ショコラティエはパティシエに比べると求人の募集も少ないため、就職先や活躍の場を見つけるのがやや難しいかもしれません。

パティシエとショコラティエはどっちがおすすめ?

パティシエに向いている人

パティシエというと華やかなイメージがつきものですが、実際は重い食材や調理器具を持ったり立ちっぱなしだったりと体力勝負の仕事です。

現場に出ると先輩やオーナーから厳しく叱られることも多く、体力とともに精神力も必要となります。

厳しい環境でも努力ができる忍耐強い人や、向上心が強い人はパティシエの適正があるといえます。

また、パティシエは洋菓子全般を扱うため、幅広いお菓子を作りたいのであればショコラティエよりもパティシエを目指すのがよいでしょう。

ショコラティエに向いている人

味覚や飾り付けに関して美的センスが求められるのは、パティシエにもショコラティエにも共通しています。

体力や精神力、忍耐強さもパティシエに限らずショコラティエにも求められるでしょう。

また、洋菓子のなかでもショコラティエが主に扱うチョコレートは、温度や湿度の影響を受けやすく、製造や管理がとても難しいお菓子です。

パティシエよりもさらに繊細できめ細かい作業が求められるため、手先が器用な人や繊細な感性を持った人、几帳面な人はショコラティエに向いているといえます。