農家で生計を立てるには

新規就農者の生計

農林漁業就業・ふるさと情報サイト「iju info」が2006年に実施したアンケートによりますと、農業で生計が成り立っている新規就農者は約4割だそうです。

平均して就農から生計が成り立つまで約2年半かかっており、生計が成り立った年の売上は約1,100万円ですが、就農した年の売上は約432万円とのことです。

育てる品目などによって利益率は異なりますが、売上(粗収入)から経費を差し引いた農業所得を売上の約3割としますと、就農した1年目の年収は約144万円(月収換算12万円)で、3年目の年収は約360万円(月収換算30万円)という目安になります。

また平成21(2009)年に成立した「改正農地法」や平成22(2010)年に公布されたいわゆる「6次産業化・地産地消法」によって、一般企業が農業に参入しやすくなったり、6次産業化が進んだりしています。

こうした規制緩和やさまざまな支援制度は農業の活性化に役立ちますが、従来のような生産のみに専念する農家はなかなか生計が立てづらくなっている現状をあらわしているともいえるでしょう。

農業のイノベーション

高齢化が進み、後継者不足が社会問題になるなど農家の人口は減少傾向にありますが、そのなかでも大きな成果をあげている農家や農業法人は存在しており、実際に生計を立てている農家にはいくつかのパターンが考えられます。

たとえば、農家出身者で農地や機械・施設、労働力、販路、農業技術、経営方法などを親族から継承した大規模農家です。

農家出身者でなくとも資金と時間をかけて努力すればノウハウや農業資産は手に入りますが、農家出身者の最大の利点は人間関係や土地勘があらかじめ蓄積されているということではないでしょうか。

いわゆる農家の勘のようなものはこうしたデータの蓄積によって働くとも考えられます。

経営規模は大きくなくても消費者のニーズに適した作物を栽培し、販売、流通まで手がけることで成功している事例もあります。

中山間地や寒冷地は平地や暖地にくらべると条件はきびしいといえますし、軽量野菜より重量野菜のほうが重労働であることも間違いありませんが、独自性を見いだして成果をあげている方もいらっしゃいます。

営農計画を自分で立てられるぐらいの農業技術の習得はもちろんのこと、IT(情報技術)やICT(情報通信技術)を駆使したスマート農業の台頭に応じて、農業を事業としてとらえる経営能力や人脈づくりがこれからの農業で生計を立てるためには必要であるといえるかもしれません。

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