宮大工の一日

宮大工の一日

大工は一日のうち、日の出ている明るい時間帯しか作業することができません。

作業終了後は研ぎ場と呼ばれる場所で商売道具である工具の手入れに時間を費やします。

また、日中の作業は肉体を酷使するため、休憩時間がこまめに設定されており、安全に作業ができるように配慮されています。

そんな宮大工の一日は下記のようになっています。

7:30

事務所集合。現場へ移動。

8:00

朝礼で一日の作業内容と段取りを確認し、安全管理のミーティングを行う。

8:45

作業開始

10:00

休憩30分

10:30

作業再開

12:00

お昼休憩。近場で昼食をとる。

13:00

午後の作業開始

15:00

休憩30分

15:30

作業再開

17:30

作業終了。片付け。事務所へ。

18:00

事務所敷地内の研ぎ場で道具の手入れ。

宮大工は道具が命

腕の良い宮大工の一日は刃物の研ぎにかける割合が「4」、作業にかける時間の割合が「6」であるという話があります。

宮大工は、木材の切り出しから加工まで自身の手で行うため、道具の手入れが悪いと木材に影響し、その木材を使って組んだ建造物は当然良いものにはなりません。

そのため、多くの宮大工は一日の作業が終わると研ぎ場に詰めて丹念に道具の手入れを行います。とくに見習いのうちは工具を最もよい状態に保つための手入れの仕方を習得するために多くの時間を費やします。

完成までの道のりは長い

神社や仏閣などの建築物は短いものでも2年ほどの工期を要します。木組み工法は機械をほとんど使わず、手作業で施行していく工程が多いため、短期間では完成に至らないのです。

長いものでは着想から数えて完成までに10数年かかる場合もあります。

たとえば伊勢神宮の場合、20年に一度、建物のすべてを新築しますが、すべての工程を終えるまでには8年ほどの歳月がかかるといわれています。

施行が始まると、宮大工は皆、現場の近くに部屋を借ります。このように施行完了までは自身の生活の基盤を移して日々の業務に励むのです。

これには家族の理解や協力が必要不可欠であるといえるでしょう。