舞妓に必要なこと、求められるもの

家族の理解が不可欠

最年少の舞妓は中学卒業直後の14歳です。

高校進学率がほぼ100%である現在の日本において中学卒業で芸の道を志すということは本人の強い覚悟が必要であると同時に家庭にも十分な理解がなければなりません。

舞妓になるためには「置屋」と呼ばれる事務所兼下宿所に所属する必要があります。その際、女将と面談することになりますが大体の場合が保護者の同伴を義務付けられます。

つまり、保護者の同意がなければ置屋に所属することはできないのです。置屋からしても未成年を預かる責任があるので当然といえば当然です。

また、芸の道は厳しくつらいものです。ときに弱音を吐きたくなることもあるでしょう。そんな時に叱咤激励してくれる家庭の存在は大きな助けになります。

つらければすぐに帰っておいで、というスタンスの家庭では本人の成長を阻害してしまいます。

置屋の女将は面談の際に家庭が芸の道に娘を入れるということをどのようにとらえているのかも見ています。

舞妓を志す人は家庭でよく話し合いをし、保護者の十分な理解と支援を得る必要があるでしょう。

忍耐力がものを言う世界

美しい着物や日本髪、ゆったりとした所作に独特の京ことば、日本の伝統芸能の担い手である舞妓は一般の人々にとって華やかな存在です。

そのイメージに憧れを持って舞妓を志す人は全国各地から後を絶ちません。しかし、それは舞妓のほんの一部分だけしか見ていない安易な判断であるといわざるを得ません。

舞妓は置屋に住み込んで女将や他の舞妓との共同生活を送っています。その中ではもちろん自分勝手は許されず、常に他者を気づかったふるまいをする必要があります。

また芸妓を志す修行の過程にある以上、舞妓は日々、稽古事に励み、ときには厳しい指導にも耐えなければなりません。

恋愛やおしゃれなど、同世代の女性の当たり前の楽しみは一切放棄することになります。

華やかな姿の陰には血の滲むような努力や我慢があるということをよく理解しなければ志半ばで芸の道を諦めることになりかねません。

そのような事態にならないように舞妓を志望する人には強い覚悟と忍耐力が必要とされます。

アンテナを張り時代を読む

古き良き日本の伝統文化を担う舞妓ですが、現代人であることには変わりありません。

お座敷でもてなす客も現代人です。今、社会はどのような状況にあり、今後どのような時代になっていくのか、アンテナを張り巡らせておく必要があります。

舞妓は接客も大切な仕事です。客とのどのような会話にも対応できる能力をつけなければなりません。

お座敷の客は世代も幅広く、さまざまな職種の人がいます。芸事のスキルが高いだけでは馴染みの客を獲得するのは難しいでしょう。

高いコミュニケーション力が要求されるのは一般的な職業以上といえます。