競艇選手(ボートレーサー)のトレーニング、訓練、練習

一人前になるのに磨くべきことが山ほどある

競艇(ボートレース)では、新人レーサーは、アウトコースからのスタートという暗黙の了解があります。

もともと、ボートレースのスタートは、自分の得意な戦法に応じてスタートのコースが決まっていきます。しかし、新人レーサーに関しては、全員がアウトコースからスタートします。

インコースからスタートすると、ターン技術の未熟さから転覆などの事故を起こす危険性があるからです。

新人レーサーがデビューすると、たいてい、自分自身の操縦テクニックの未熟さに大きなショックを受けるそうです。

一人前のレーサーになろうと思えば、操縦テクニックはもちろん、エンジンの調整やプロペラの製作、さらには戦法の確立や駆け引きなど、身につけなければならないことはたくさんあります。

じっさいのレースから学ぶと同時に、休みの日でも、競艇場の空き時間に練習したり、師匠や先輩の体験談を聞いたりして勉強しなければなりません。

勝機と自在なボートコントロール

それでも、なかなか身に着かないのが勝負勘といいます。「いまだ」と思った瞬間、絶妙な操縦で、いかにボートをコントロールできるか、です。

「いまだ」という勝機に気がつかなければ、いつまで経っても勝てませんし、「いまだ」と思っても、うまくボートを操縦できなければ、勝機を逃がしてしまいます。

しかも、レース展開は、レースのたびに違います。事前に思い描いたレースしかできなければ、勝つ確率は低いままです。一瞬に訪れる勝機を確実にとらえ、ボートを的確に操縦した者だけが勝利を重ねていくことができます。

トップレーサーになるには人間を磨くことが大事

獲得賞金が1億円を超えるようなトップレーサーは、勝機をとらえた瞬間、進むべき道が目の前に見えるといいます。

そして、自然な体の動きに任せているだけで、ボートが絶妙にコントロールされ、その道を悠々と進んで先頭へと抜けていくそうです。

こういうレースができるようになるには、操縦テクニックや駆け引きと同じように、人間としての器を磨くことが重要だといわれます。どんな大舞台でも、どっしりと落ち着きながら、細かなことまでよく気がつく。

そういうレベルまで自分を磨いていかなければ、なかなかトップレーサーにはなれないようです。

デビューから何年か経って、そのことに気づいたボートレーサーは、やまと学校での厳しい訓練時代を思い出し、改めて気を引き締めるといいます。