公認会計士は就職難?

公認会計士を悩ませる就職難

今、公認会計士の試験合格者を悩ませているのが、就職難の問題です。

公認会計士は、かつては、「資格をとるのは難しいが、いざ資格をとれば高収入で安定した仕事を得ることができる職業だ」と言われていました。

実際、試験に合格した人のほとんどが、公認会計士の代表的な就職先である監査法人で働くことができていました。

ところが、近年では状況が大きく変わりました。平成22年から23年にかけて金融庁が合格者を対象に調査したところによると、監査法人に内定している人の割合は、56%。

苦労して難関試験に合格したにもかかわらず、就職できないという人がたくさん生み出されてしまう状況になったのです。

原因のひとつは、リーマンショックによって引き起こされた社会全体の不景気によって、新人の採用数が減ってしまったこと。もうひとつは、公認会計士試験制度の変更によって合格者が増えてきたことです。

このふたつの原因が重なってしまい、需要を供給が上回った状態になってしまったことが公認会計士の就職難を引き起こしたと考えられています。

就職のために必要なことは

こうした事態を改善しようと、金融庁は平成24年1月に「今後は公認会計士の試験の合格者を減らすことが望ましいと考えている」という趣旨の見解を発表しました。

今後は、試験の合格者を減らすことで、一人一人が就職しやすい状況にしていきたいとの考えです。

ただし、この方針によって一気に状況が改善するとは考えない方が良いでしょう。

去年おととしに希望の就職先から内定をもらえずに就職浪人している人がたくさんいるので、あと数年は新卒採用における厳しい内定争奪戦が繰り広げられると予想されるからです。

こうした内定争奪戦に勝つために、会計の専門知識以外のことを身につけようとする人も増えています。

たとえば、語学力を磨いて外資系の企業との取引に強いことをアピールする、ディスカッション能力を磨いて企業の経営戦略に積極的にアドバイスできることをアピールする、といった具合です。

長引く就職難の時代を勝ち抜くために、筆記試験の勉強だけではなく、さまざまな分野で自分を磨くことが重要になっています。