航海士に必要なもの

健康であること

航海士になるには必ず海技士国家資格に合格しなればなりません。

そのためにさまざまなことを勉強しなくてはならないのは言うまでもありませんが、健康状態に関わる身体的条件がとても重要視されます。

つまりは健康でなければ航海士になることはできません。

現役の船長として乗船経験がある場合ですら、健康面に問題があると舵を握ることは許されないのです。

万が一長い航海中に具合が悪くなっても、すぐには医療行為を受けることができず会社としても社員の安全を守ることができません。

これは社会理念にも反することですし、航海を安全に行うという基本的原則も守れないということになるからなのです。

ですから、航海士は常に自身の健康管理を怠らず、万全な状態で仕事に挑むことが必要なのです。

求められる忍耐力

船を安全に運航するには、膨大な数の計器によって計測し監視することが不可欠です。

当直にあたる航海士は航海日誌を始めとする、気象観測、船位確認、計測値を詳細に記録していきます。

方位や目視を使っても確認は行われます。そうした数値の記録に誤差や間違いは許されず、コツコツと記録していく忍耐力が要求されます。

海流によって少しでも航海コースから外れれば、針路をすぐに修正する必要があります。

もしもその判断が遅れると他船と衝突する恐れすらあるため、緊張を強いられる場面が連続します。

どんな時にも集中していること

その一方で、気象条件も海流も極めて穏やかで近くを航海している船が見あたらない場合も少なからずあります。

そんな時は、航海計画通りに船は進むので、航海士にとっては急を要する仕事がない状態が続きます。

当直は基本的にワッチ室と呼ばれる部屋で行われますが、海が穏やかなときが連続しても航海士が眠気に襲われないように椅子は設置しないようになっています。

つまりやることがなくても、当直時間中は座ることもできないのです。

航海士にしてみたらごく当たり前なことかもしれませんが、問題が起きていない時にも集中力を途切れさせないでいることも航海士には不可欠なのです。