国税査察官の仕事内容

国税査察官とは

「国税査察官」は、国税専門官の職種のひとつで、脱税を裁判所に告発することをおもな役目としています。

映画『マルサの女』で一躍有名になった仕事で、国税専門官といえば、査察官の姿をイメージする人もいるようです。

脱税は個人事業者だけでなく、会社ぐるみで組織的に行われることもしばしばあり、そうした悪質な脱税の実情を探るため、国税査察官は裁判官の許可を得たうえで被疑者の家宅捜索などを行い、証拠を収集します。

そして、実際に脱税が行われていると客観的に判断された場合、脱税被疑者を刑事犯として裁判所に告発します。

国税査察官のやりがいは?

国税査察官は、タフな精神力と体力が必要な仕事であるといわれています。

国税査察官全体が摘発する脱税は、年間約200件以上ともいわれており、大きな活躍を見せています。

国税査察官はつねに脱税の動向がないか情報網にアンテナを張り巡らせ、怪しいと思った際には徹底的に情報収集を行います。

脱税は、刑事告発するまではどんなに怪しくても容疑であるため、収集した情報は徹底して管理し、秘密厳守で動かなくてはなりません。

大規模な脱税をする被疑者の多くは大企業の役員や政治家などで、こうした各方面に影響力を持つ実力者を脱税容疑者として追うことは容易なことではありません。

しかし、圧力に耐えて不正を暴いたときの達成感は、ものすごく大きなものとなるようです。

2010年には脱税コンサルタントと国税査察官の熾烈な争いを描いたテレビドラマ『チェイス~国税査察官~』がNHKで放送され、大きな反響を呼びました。

国税査察官は、ドキュメンタリーやドラマなどの題材として取り上げられる機会も比較的多く、「脱税Gメン」としてその知名度は徐々に上がってきています。

権限強化の動きも

近年、財務省と国税庁は、脱税を調査する査察官の権限強化にむけて動いています。

脱税調査の手続きは「国税犯則取締法(国犯法)」という法律によって定められており、その改正案では、査察官が電子メールなど電子データを押収できるようにするほか、夜間の強制調査も可能にすることが盛り込まれています。

これにより、国税査察官の担う役目はますます重要なものとなっていくものと考えられます。