国家公務員の官庁訪問とは

採用のための重要なステップ

しばしば勘違いされがちですが、国家公務員試験は「最終合格=採用」ではありません。採用試験自体は人事院によって行われますが、採用は各省庁によって決定されるため、受験生が内定を勝ち取るためには人事院の試験に合格したうえで、各省庁にも認められる必要があるのです。

そこで、受験生が各省庁へアピールする重要な機会として「官庁訪問」というものがあります。これは、いわば民間企業の就職活動で行われる「面接試験」のようなもので、各省庁ごとに行われます。

官庁訪問によって、省庁側はより自らの組織に合う優秀な人材を選び抜き、受験生側は仕事に対する熱意や意欲を志望省庁へ直接アピールします。

いくら採用試験の成績がよくても、官庁訪問の結果によっては不採用となることも珍しくはありません。そのため、官庁訪問の前にはしっかりと準備をしておく必要があるとえいます。

官庁訪問の流れ

同じ国家公務員でも、総合職と一般職では、官庁訪問のタイミングが若干異なっています。

総合職の場合は第二次試験まで終了した最終合格発表後に、一般職の場合は第一次試験合格後、最終合格者が発表される前の段階で希望する府省へ官庁訪問を行います。

総合職の官庁訪問は、およそ2週間の期間内で、第1クールから第5クール、さらに内々定が出る第6クールに分けて行われます。第1クールと第2クールの計6日間においては、同一省庁への訪問は3日に1回までで、翌日・翌々日の訪問は不可というルールがあります。

基本的に1日に行ける省庁は1つとなるため、第1クールにおいては多くの受験生は第3希望まで省庁を決めておき、3日間でそれぞれを回ります。各省庁への訪問終了後、次クールの予約をもらうことができれば次のクールに進めますが、もし採用の見込みはないと判断された場合には、残念ながら予約をもらうことができません。

このような流れで第6クールまで辿り着くことができれば、内々定をもらうことができます。

官庁訪問を成功させるために大切なこと

まずは、志望省庁に関する情報をしっかりと入手しておくことです。各省庁で開催される業務説明会への参加、パンフレット、ホームページ、政府刊行物等を活用しながら、官庁研究をしておくことは必須です。

また、志望省庁には積極的に足を運ぶべきだといわれています。どうしてもここで働きたいという意欲を見せることは、決してマイナスにはなりません。また、志望動機をきちんと話せるようにしておくことのほか、国家公務員は転勤も多いため、それに対する自分の考えをまとめておくことも大切とされています。

なお、官庁訪問の内容は面接が基本ですが、グループディスカッションや作文が行われることもあるようです。また、進め方は省庁によってだいぶ違うとされているため、できるだけ訪問予定の省庁がどのような官庁訪問を行うのか、情報を集めておくとよいでしょう。